長嶋茂雄さん訃報にスポーツ界から追悼の声　鈴木大地氏、谷亮子さん、北島康介氏、宮里藍さんらが

[ 2025年6月3日 10:45 ]

　プロ野球の巨人の三塁手として活躍し、引退後は巨人の監督を2期15年にわたって務めた巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄（ながしま・しげお）さんが3日午前6時39分、都内の病院で肺炎のため死去したと読売新聞グループ本社、読売巨人軍などが発表した。89歳だった。

　訃報を受け、競泳の五輪金メダリスト、元スポーツ庁長官で、日本水泳連盟の鈴木大地会長はX（旧ツイッター）で「スポーツ界の大先輩であり、同郷でもある長嶋茂雄さん。心よりお悔み申し上げます」と哀悼の意を表した。88年ソウル五輪前に激励を受けた際の2ショットも投稿し、「今、手が震えてしまっている」とも記した。

　青学大駅伝部の原晋監督は「長嶋監督は我々世代のスーパースター！なんといっても優勝胴上げシーン！満面の笑みで天高く舞い上がってましたね。華のある監督さんでした」と回想。「謹んでお悔やみ申し上げます」と悼んだ。

　競泳男子平泳ぎ五輪金メダリストの北島康介氏はインスタグラムで「現役時代にお会いして感動したの今でも覚えています」とし長嶋さんと肩を組んだ2ショットを投稿。「心よりご冥福をお祈りいたします」としのんだ。

　アトランタ、バルセロナ五輪女子マラソン2大会連続メダリストの有森裕子さんはラジオ番組で共演した時のことを振り返り、「柔らかく温かい一言一言が当時歪みかけていた私にはただただ心の救いでした。『人は良くも悪くも色々と言い、思う。でも、結局はアンチもファンも皆かけがえの無い、気にかけてくださっているファンなんですよ』私の『すべてを力に、すべては力に』の言葉の原点です。どうか安らかにお眠りにください」とつづった。

　柔道女子48キロ級で五輪5大会連続メダリストの谷亮子さんは「― 不滅の笑顔長嶋茂雄さん ―　ファンに愛され、ファンを愛し続けた長嶋茂雄さん」「これからも多くの人々に愛され、日本球界の歴史に燦然と輝き続ける長嶋茂雄さん」と記し、「長嶋さんに、中学生の頃に初めてお声がけしていただいて以来、プライベートで大会前には激励会、大会後には祝勝会を開催してくださって、温かい応援に勇気と希望をいただきました」と長嶋さんとの2ショットを披露した。

　「2000年、プロ野球日本シリーズはON対決が実現し、これまでにないくらいの盛り上がりをみせ注目を集めました。私もシドニー五輪で金メダルを獲得し帰国して始球式を務めさせていただき、最高の日本シリーズを目撃しました」と振り返り、「長嶋さんの放つオーラは、常に巨大です。どこに居ても、あそこには長嶋さんが居るとすぐにわかります。私にとっての英雄。長嶋さんとのたくさんの思い出が宝物です」とつづり、「心よりご冥福をお祈りいたします」と追悼した。

　女子レスリング五輪3連覇の吉田沙保里さんは「東京2020オリンピック開会式の聖火リレーの瞬間を思い出す度に今でも心が震えます」と投稿。「長嶋茂雄さん　日本のスポーツ界にたくさんのパワーをいただき本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします」と悼んだ。

　女子ゴルフの元世界ランキング1位で17年に引退した宮里藍さんは「長嶋茂雄さん　ただただ喪失感が大きいです」と悲しみをつづると、「それだけ国民にとって大きな存在だった事を思い知らされます。心よりご冥福をお祈りいたします」と悼んだ。

　日本サッカー協会相談役の川淵三郎氏はXで「長嶋茂雄さんの訃報に接し、心からお悔やみ申し上げます」と追悼。初めて長嶋氏を見かけたのは自身の現役時代で、「広島に行く寝台列車で、長嶋さん、金田正一さん、王貞治さんの御三方が目の前を通り過ぎて行かれました。3人のスーパースターのオーラに圧倒された鮮明な記憶があります」と振り返った。

　Jリーグが開幕した1993年には、巨人監督に復帰したばかりの長嶋氏と対談。「初対面であいさつをしたときに“サッカーもようやくここまできたんだ”と深い感慨を覚えました」と明かし、「その後、何度もお会いしましたが、いつも僕のことを“会長、会長”と呼んでおられました。長嶋さんのことだからきっと僕の名前を覚えていらっしゃらないんだろうと微笑ましく感じていました」と思い出を記した。最後は「長きにわたり、日本中に元気と勇気、希望を与え続けてこられたご功績に感謝し、心から哀悼の意を表します。どうか安らかにお休みください」と締めくくった。