柵木四段 またも殊勲星 A級復帰の「おじ」糸谷八段を破る 王将戦1次予選

[ 2025年4月8日 23:59 ]

柵木四段
Photo By スポニチ

 将棋の柵木幹太四段(27)が8日、大阪・関西将棋会館でALSOK杯第75期王将戦1次予選3回戦(スポニチ特別協力)に臨み、糸谷哲郎八段(36)に158手で勝利した。糸谷は昨年度、B級1組順位戦で9勝3敗の好成績を収め、3期ぶりのA級復帰を決めたトップ棋士。柵木は増田裕司七段門下で、その師匠は糸谷の師匠でもある森信雄七段。つまり「おじ」の関係にある糸谷から挙げた殊勲星だった。

 振り駒の結果、先手は糸谷になり、戦型は角換わりを拒否した糸谷による雁木(がんぎ)へ進んだ。両者中住まいに構え、お互いに飛先の歩を交換後、1筋で地下鉄飛車が向かい合った。4枚の桂が乱舞する華々しい中盤戦を経て103手目、糸谷が▲7五銀と角桂両取りに打ち、桂のひもがついた8六角ではなく7四桂を取ったことで形勢を損ねたようだ。攻守交代で飛車を成り込んだ柵木が138手目△8六角から寄せに入って勝利した。

 柵木は2月の2回戦では服部慎一郎七段(25)に勝利。昨年度、43勝8敗の・843で初の勝率1位賞に輝いた服部だが、もしこの柵木戦に勝っていれば44勝7敗の・863で1967年度、中原誠十六世名人が残した47勝8敗の・855も57年ぶりに更新していた。

 また柵木は1月、西山朋佳女流3冠(29)の棋士編入試験の試験官も務め、2勝2敗で迎えた第5局を勝利した。まだ丸2年の棋士人生だが、大きな仕事を果たしてきた。

 藤井聡太王将=名人など7冠=への挑戦権を懸けた戦いは次戦、1次予選決勝進出を見据え、行方尚史九段と岡部怜央五段の勝者と対戦する。

続きを表示

「美脚」特集記事

「中居正広」特集記事

2025年4月8日のニュース