徳光和夫 いしだあゆみさん悼む 女優転身は同期の都はるみとちあきなおみへの「コンプレックス」だった

[ 2025年3月22日 09:44 ]

徳光和夫
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 フリーアナウンサー徳光和夫(84)が22日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー」(土曜前5・00)に出演。11日に甲状腺機能低下症で亡くなった歌手で女優のいしだあゆみさん(享年76)を追悼した。

 番組内でいしださんの訃報を伝えるとともに「私なりに感じた彼女の人生の美学を語らせていただこうかなと思います」と話した。ミリオンセラーとなった代表曲「ブルー・ライト・ヨコハマ」を流した後、「いい歌い方だね。素敵な声だね。他にいないよね。今もいろんな方が歌うんだけど、この感じが出ない」と懐かしんだ。

 「ヒットに恵まれるまではなかなか日が当たらない苦難の歩みが実はあったんですよ」と紹介。「彼女は幼少の頃からフィギュアスケートを習っておりまして、フィギュアスケートでオリンピックに出たいと言っておりました。身長が163センチですらりとしたプロポーションでありましたので、芸能事務所からスカウトされて1964年に歌手活動をスタートさせて、ブルー・ライト・ヨコハマを世に放つまで鳴かず飛ばずの期間が4年くらいあったのかな。この歌が26作目なんだよ、確か。初めて売れたシングルです」と明かした。

 歌手から役者へ転身したきっかけとなったエピソードも紹介。「それから徐々に歌手活動に距離を置いて役者の道をメインにするわけです。なぜ役者をメインにしたのかといしださんに伺ったことがあるんです。ある雑誌ではこういうふうに語っているんですね。“私は歌手として音程が悪くて、いつも怒られてばかり。凄く暗くなってきた。同期には都はるみさんとちあきなおみさんがいらして2人ともとってもうまいでしょ。憧れておりました。歌にはコンプレックスがあった”と告白をしてらっしゃるわけです。僕もそれに似たようなことを伺ったことがある」と話した。

 テレビドラマ「大都会―闘いの日々―」では「鮮烈な思い出があった」とも指摘。「石原裕次郎さんや渡哲也さんが凄く褒めてくれて本当にうれしくてお芝居が好きになっちゃったんです」といしださんがうれしそうに話していたエピソードを明かした。

 「ブルー・ライト・ヨコハマがヒットする以上に女優の道を選んでからは名女優になったなと思います。多分、彼女は完璧主義だったんじゃないかなと思うんです。音程の取り方や歌のうまさに関しては都はるみさんとちあきなおみさんにとても勝てないと。ただ、歌をお芝居と捉えたときにはガラッと変わってくる。少し鼻にかかった歌声と透明感がありながら哀愁を漂わせる表現力。この要素はちょっと他の歌い手さんにはいなかった。いしだあゆみの世界だと思いました。そういう意味では一流のシンガーだったことは間違いないと思います」と振り返った。

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