阪神・工藤 イケるぞ虎の“必殺仕事人” 天敵サンタナを鋭いフォークで“一人一殺”の好救援

[ 2025年3月19日 05:15 ]

オープン戦   阪神5ー5ヤクルト ( 2025年3月18日    神宮 )

<ヤ・神>2番手で登板した阪神・工藤(撮影・大森 寛明)
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 冷静に淡々とアウトを奪って仕事をやり遂げた。阪神育成ドラフト1位の工藤(四国・徳島)が、またも好投を披露。球界屈指の右の強打者を相手に“一人一殺”を演じた。

 「本当にいいバッターなので甘いところに投げないように行った。真っすぐはちょっと抜けてしまったんですけど、それを生かして低めに変化球を投げるように意識しました」

 与えられたミッションはサンタナ封じだった。先発の伊原からバトンを受け、5回2死から登板。昨季、阪神戦の打率は・320を誇った天敵相手に勝負を挑んだ。カウント2ボール2ストライクから最後はフォークで空振り三振。最速159キロの直球だけじゃない。鋭いフォークも武器の一つとして証明した。

 「フォークが通用したというのは一つの収穫。前回(15日カブス戦)がほとんど真っすぐばっかりだったんですけど、今回は変化球主体で抑えられて良かった」

 これで今春は実戦8試合に登板して計6回2/3を投げて5安打無失点で防御率0・00を誇る。また打者27人に対して10奪三振。実に奪三振率は13・50だ。藤川監督も成長ぶりに目を細める。「(若い)栄枝とバッテリーを組んで、フォークで三振が取れたのはまた一つバッテリーとしての成長」。驚異的な奪三振率を記録するだけに開幕後はイニングの頭からの登板だけではなく、チームにとっては危機的状況の大ピンチでの登板も見込める。

 起用の幅は広がり、“必殺仕事人”としての役割にも期待が膨らむ。球団史上最速で支配下選手に昇格した背番号24。「開幕まで残り少ないですけど、しっかり準備していきたい」。結果を出し続ける23歳右腕が秘める可能性はまだまだ大きく広がる。(山手 あかり)

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