大事なのは「出力」カブス、ドジャース両指揮官が“球数問題”言及 日本の高校生が130球以上投げるも…

[ 2025年3月19日 17:14 ]

ドジャースのロバーツ監督
Photo By 代表撮影

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が19日、東京ドームでのカブスとの開幕第2戦の試合前会見に出席。“球数問題”に言及した。

 MLBの開幕と同じくして、前日18日に日本の高校野球の全国大会、第97回選抜高等学校野球大会(センバツ)が開幕した。

 高校野球では度々、「球数」が議論となっている。

 会見と同時間帯に行われていたセンバツ大会2日目の第3試合、沖縄尚学―青森山田の一戦では沖縄尚学のエース・末吉が9回157球を1人で投げ抜いた。

 また、大会初日の第3試合、健大高崎―明徳義塾の一戦も両校とも先発投手が延長10回まで1人で投げ抜き、両投手130球を超えていた。

 ただ、今大会からは投手の障がい予防を目的とした「1週間500球以内」の球数制限が正式導入されている。

 一方で前日の開幕戦ではカブス先発・今永が4回無安打ながら69球で降板。後を継いだ2番手が打たれ逆転負けを喫したことから日米で議論が過熱している。

 メディアから「甲子園の高校野球では130球以上投げる投手がいる。どう思うか」と質問されたロバーツ監督は「いい質問ですね」とうなずき「私は高校生たちと直接会話することはかないませんが、メジャーでは出力のレベルが高校生、学生とは異なってこちらの方が高いです」と指摘。

 続けて「昨日の今永、山本はとても負担のかかるマウンドだった。今永は4四球を与え、山本も苦しい場面があった。投球数だけでは判断できないということは強調したい。特にシーズン序盤でもあったし」と単純に投球数だけで判断することはできず、精神的、肉体的負荷が球数にも影響すると持論を述べた。

 また、カブスのカウンセル監督もこの日の会見で今永が4回、69球で降板した一方で、日本の高校野球では130球以上投げている投手がいることに質問が及ぶと「思い返してもあれで良かったと、我々の決断には特に後悔はありません」とベンチとしての判断に悔いはないときっぱり。

 そして「(今永)昇太ともコミュニケーションを取りながらいった。彼は正直に話してくれる。4回ではあったが、プラン通りにいったと思います。熱狂的な大観衆の前という特別な環境でもあった、それも加味しなければいけなかった」と母国・日本での開幕戦とアドレナリンも出る登板であることから慎重に判断したと語った。

 さらに「私の考えでは投手がどれほどの出力で投げるかによると思う。集中して100%の力で130球ならリミットオーバーだと思うが、75%だとひょっとしたら投げられるかもしれない」と持論を展開し「状況次第なので何とも言えない。投手の球数は個々の体次第なので一つの答えはないと思うし、我々としてはしっかりとケアして投手を守ってあげることは大事だと思います」と球数については投手一人一人の体調などを考慮して慎重に判断する必要があるだろうとした。

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