ドジャース・山本 歴史的な一日に25年最初の勝利投手「本当に最高の気持ち」

[ 2025年3月19日 05:26 ]

ナ・リーグ   ドジャース4―1カブス ( 2025年3月18日    東京D )

<カブス・ドジャース>5回を投げ切り、雄たけびをあげる山本(撮影・光山 貴大)
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 歴史的な一日の勝者は、ドジャース・山本だった。5回72球を投げて3安打1失点。史上初めて日本投手が投げ合った開幕戦で、25年最初の勝利投手となり勝ちどきを上げた。

 「本当に最高の気持ち。声援が力になった。東京で開幕する、特別な気持ちだった。気持ちを込めて、最後まで全力を出し切れた」

 いきなりのトラブルにも動じない。記念すべき第1球、サイン交換のピッチコムが不調で、ピッチクロック違反の1ボールが宣告された。「少しビックリしたけど、切り替えられて良かった」。先頭は四球も、続く鈴木は内角の96・7マイル(約156キロ)の直球でバットをへし折り、詰まった遊飛。2回に8番アマヤに適時二塁打を許したが、最速98・1マイル(約158キロ)を計測した直球に加え、最速94・1マイル(約151キロ)の高速スプリットが切れた。5回を終えるとベンチで大谷に肩を叩かれてねぎらわれ「良かったな、と言っていただいた」と無邪気にほほ笑んだ。

 2つの雪辱を果たした。昨年3月21日、韓国ソウルでのパドレスとの開幕2戦目は、1回4安打5失点KO。メジャーデビューは悪夢となった。もう一つは、史上初の日本投手の開幕戦での投げ合いの相手・今永。23年WBCでともに世界一をつかんだ左腕とは、昨年9月10日に投げ合い敗れた。故障からの復帰戦で4回3安打1失点、8三振でリードを保って降板したが、チームは逆転負け。7回3失点の今永に13勝目を献上していた。大注目だった日本での開幕戦で、リベンジを果たした。

 日本投手4人目の開幕戦白星。デーブ・ロバーツ監督は「今年は自信を持ってストライクゾーンが攻められている。シーズン通して投げれば、サイ・ヤング賞受賞の可能性は大いにあると思う」と賛辞を惜しまなかった。悔しさと苦しみを乗り越えて、大きく成長した姿を、東京ドームのマウンドで天下に示した。 (後藤 茂樹)

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