ソフトバンク“モイネロの攻撃”再び 最速151キロ&変化球自在に6回完全も「80点です」評価は控えめ

[ 2025年3月19日 05:00 ]

オープン戦   ソフトバンク5ー0中日 ( 2025年3月18日    みずほペイペイ )

<ソ・中> 4回を投げ終え、柳田(左)に迎えられるソフトバンク・モイネロ  (撮影・成瀬 徹)   
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 先発転向2年目となるソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が18日、中日戦に先発して6回完全の快投を演じた。最速151キロの直球に切れ味鋭い変化球を交え、6奪三振で打者18人を完璧に封じた。オープン戦初登板から“モイネロの攻撃”と称される圧巻の投球を披露。今季の初陣となる4月1日の日本ハム戦(エスコン)へ向けて調整は順調だ。

 モイネロが竜打線を完全に抑え込んだ。オープン戦初登板で6回71球を投げて6奪三振の完全投球。ただ、自己採点は控えめで降板後にはブルペンでおかわりの15球を投げた。

 「80点です。全体的に良かったと思いますが、変化球はもう少し質を良くしていきたい。直球も球速を上げたい。あと初球にしっかりストライクを取りたい」

 打者18人と対して初球ボール球は6度だった。ほかは直球中心のファーストストライクからグイグイと押し込み、最後はカーブやチェンジアップとの緩急で料理した。4回先頭の岡林に外角直球を捉えられ、一、二塁間を襲ったゴロを二塁手のダウンズが横っ飛びして好捕。危なかったシーンはこの1度だけだった。6回には一昨年まで同僚だった上林と対戦。「(過去に練習で)初球にツーベースかホームランを打たれた記憶があった」。今回はカーブで空振り三振に斬った。

 6回2死で鵜飼と対戦した場面では、走者なしであえてセットポジションで投げた。二塁に走者がいる場面を想定し、直球で空振り三振で終えた。「ランナーが出る場面がなかったんで、なるべく実戦に近いイメージで」と開幕に向けて準備万端だ。

 開幕2カード目の初戦、4月1日の日本ハム戦(エスコン)で自身の開幕を迎えることが内定している。小久保監督は「見ての通りやろ。見ての通りです(笑い)。走者が出なかったんで、セットで投げたりしてましたね」と、まさに無双の好投を安心して見守っていられた。

 昨季から先発に転向し、手探りの1年目から11勝を挙げて、最優秀防御率(1・88)のタイトルを獲得。今年もローテーションの柱としての活躍に期待は高まる。「数字よりもチームのために。そうすれば数字、内容もついてくると思う。まずはスタートダッシュが大事。ミナサマ、コンシーズン、ガンバリマショウカ!」とご機嫌に日本語でも話したモイネロ。100点満点まで残り20点を修正し、シーズン本番へと向かう。(井上 満夫)

 《モイネロの調整過程》

 ▽2月15日 宮崎キャンプでチームに合流。今春キャンプはS組で中盤までの調整を一任されていた

 ▽同22日 キャンプ初めてのブルペン入り。制球やフォームを確認しながら約40球を投げる

 ▽同28日 キャンプ2度目となるブルペン投球。インターバルを挟みつつ約70球を投じる

 ▽3月5日 みずほペイペイドームでライブBPに登板。打者3~4人ごとにイニング間を想定した休憩を挟みつつ、リチャード、石塚ら打者7人と2打席ずつ対戦。安打性は2本で9三振を奪う。最速150キロをマークし、63球のうち21球が空振り

 ▽同11日 教育リーグのくふうハヤテ戦(タマスタ筑後)で実戦初登板。先発で5回4安打1失点で7奪三振

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