よみがえるYMO「テクノポリス」 高橋幸宏さん主宰フェスでの音源と映像を初商品化へ

[ 2025年3月25日 08:00 ]

2012年にYMOとして「ワールド・ハピネス」に出演した(左から)坂本龍一さん、高橋幸宏さん、細野晴臣と共演した小山田圭吾
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 イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の伝説のステージが映像でよみがえることになった。2023年1月に亡くなったYMOのドラマー高橋幸宏さん(享年70)が生前ライフワークとして主宰してきた野外フェスティバル「ワールド・ハピネス」の音源と映像が初めて商品化されることが決定。高橋さんの誕生日の6月6日に「高橋幸宏 WORLD HAPPINESS」として、4枚のCDとブルーレイで発売される。

 中でも貴重なのが、12年のYMOのステージ映像。メンバー3人が還暦を過ぎたタイミングでの出演で、大ヒット曲「テクノポリス」を1983年の「散開コンサート」以来、29年ぶりに生演奏した。「二度と生では聴けない」と思っていたファンも多く、まさかのサプライズに会場は大興奮。伝説として語り継がれている。

 「ワールド・ハピネス」は2008年から毎年、東京・夢の島で開催されてきた。17年には葛西臨海公園に会場を移し、1年の休止を経て19年に青森県八戸市で開催され幕を閉じた。「フラッと寄ることができて、気軽に誰でも音楽を楽しめるフェスを」との思いで高橋さんが企画、YMOをはじめ、矢野顕子、小山田圭吾、奥田民生ら幅広いジャンルのアーティストが勢ぞろいするイベントとして親しまれた。

 商品化される音源、映像は高橋さんの出演シーンを中心に選出。高橋さんとともに音楽ユニット「THE BEATNIKS」として活動し、初回から参加してきたムーンライダーズのボーカル鈴木慶一(73)は「10年以上も続いたのは、幸宏氏の熱意、そこに音楽を集わせる魅力があったからだと思います」と振り返った。今作には116ページのブックレットも付き「こうやって約10年分を全部まとめてみると日本のポップミュージック史が浮かび上がります。1970年ごろに始まったと言える新しい音楽史が、21世紀のフェスに交ざり合って絶妙のコントラストをつくり上げたのです」と意義を強調した。 (吉澤 塁)

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