東京六大学野球 来春からDH導入で投手のレベルアップにつながるか

[ 2025年4月13日 07:00 ]

東京六大学野球の昨秋リーグ戦開会式
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 連盟結成100周年を迎えた東京六大学野球連盟が、さまざまな改革に乗り出すことになった。

 来春からはDH制が導入される。「レギュラーが一人増える」「投手の負担が減る」などの意見があるが、記者はDH制に賛成だ。東都大学野球リーグなど、DH制を採用しているリーグでは、投手は1~9番までなかなか気が抜けない。自然と、投手が育つ土壌が生まれていると感じていた。プロ野球でもパ・リーグの投手に剛腕が多いのも、DH制の影響が少なからずあると思う。

 東京六大学リーグでは、投手の打順で代打を送るなど各大学の監督の采配も勝敗に直結していた。「選手交代の妙」がなくなるが、投手も打者も、それぞれがレベルアップできる環境になると思う。

 また、今春リーグ戦からは「ビデオ検証」も導入される。9イニングで1度、延長戦も1度、要求できる。判定が覆った場合はカウントされない。開幕した12日の2試合ではビデオ検証するシーンはなかったが、微妙な判定で納得がいかないまま勝敗が決まるよりも、両チームが納得した上で試合が進行することが望ましい。こちらも、学生にとって、プラスに働くと思う。

 DH制に関しては、早大の小宮山悟監督が「投手が打席に立つ野球を諦めることは残念ですけど、やむを得ないのかな。ただ、これで“打つだけ番長”を獲れるというメリットが出てきた」と話したように、ベンチ入りメンバーの選考にも変化が出てくるだろう。DH制の議論は今後、高校生の甲子園大会や、セ・リーグのペナントレースにも影響を及ぼすことになるかもしれない。(記者コラム・川島 毅洋)

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