藤井聡太名人3連覇「最後まで苦しい局面続いていた…内容としては反省点が多かった」大熱戦制す

[ 2025年5月30日 23:22 ]

名人戦第5局2日目に臨む藤井聡太名人(日本将棋連盟提供)
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 将棋の藤井聡太名人(22)=王将を含む7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑む第83期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)は30日、茨城県古河市の「ホテル山水」で第5局2日目が指し継がれ、千日手指し直しの末、171手で藤井が勝利した。終局は午後11時16分。対戦成績を4勝1敗として3連覇を達成。第4局に続くシリーズ2度の千日手は名人戦史上、中原誠名人に加藤一二三・十段が挑んだ第40期以来、43年ぶりの熱戦だった。

 「指し直し局は、数手で苦しくなってしまった。それも最後まで苦しい局面続いていたかと思う。内容としては反省点が多かったと感じている」と述べた。

 「本局はかなり早い段階で形勢をそこねてしまう形になった。今は反省というのが一番大きい」とした上で、「シリーズ通して、非常に難しい局面が多かった。その局面をいろいろ考えられたことは充実した時間だった。今の自分に足りていないところも見えてきたということもあったかなと思う」と振り返った。

 29日午前9時から始まった第5局はこの日午前10時59分、同一局面が4回出現する千日手が77手で成立。藤井の先手で指し直し、戦型は角換わりへ進んだ。

 指し直し局は指し手こそ夕休憩までに57手進んだが、スローペース。本格的な戦いが始まったのは夕休憩明けの58手目、永瀬が4筋の歩を突き出して開戦した。

 80手目、永瀬が盤面中央へ角を成って優勢に進めたが111手目、藤井も6筋にと金を作って盛り返す。最後は両者1分将棋に突入し、藤井が持ち前の終盤力で差し切った。

 終局が2日目の午後11時を越えたのは森内俊之名人に郷田真隆九段が挑んだ07年4月の第65期第1局以来18年ぶり。両者は7月5、6日に開幕する第66期王位戦7番勝負でも対戦する。

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