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激闘! 寺地拳四朗が王座統一&2階級複数団体制覇 ユーリ阿久井政悟に12回TKO

[ 2025年3月13日 21:58 ]

<トリプル世界戦>勝利し笑顔の寺地(撮影・島崎忠彦) 
Photo By スポニチ

 ボクシングのトリプル世界戦「U―NEXT BOXING 2」は13日に東京・両国国技館で行われた。

 メインとなった日本人同士のフライ級統一戦、WBC寺地拳四朗vsWBAユーリ阿久井政悟は、寺地が12回にパンチをまとめ、レフェリーが試合を止めた。

 序盤から主導権を争い、一進一退の攻防が続いた。次第に足を止め、接近して打ち合いに。強いパンチの応酬に、会場は沸いた。王者同士の意地のぶつかり合い。これぞボクシングという魅力が詰まった展開となった。

 寺地はライトフライ級王座を返上し、昨年10月に階級をひとつあげWBC世界フライ級王座決定戦に挑戦。元王者クリストファー・ロサレス(ニカラグア)相手に11回TKO勝利をおさめた。この日も試合巧者ぶりを見せ「ユーリ選手がめちゃめちゃ強くて、心が折れそうになったが、勝つことができた。もっと強くなる」と語った。「ボクシングはひとりでは勝てない。チーム戦だなと。このベルトには重みがあるが、次はスーパーフライ級でやりたい」と前を見据えた。
 
 対するユーリは、昨年1月にWBA世界フライ級タイトルマッチで当時無敗の王者ダラキアン(ウクライナ)に挑戦し、判定で王座を奪取。その後2度の防衛に成功した。この日もダイナミックなパンチを繰り出したが、最後に力尽きた。

 大会はU―NEXTが独占ライブ配信した。世界3階級制覇の長谷川穂積氏が解説し「最後の12回でしっかり仕留める。最後には勝ってしまう、拳四朗選手の強さ」と語った。同じく解説の元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏は「前半からユーリの距離感は合っていた。その中で、さすが拳四朗選手だなと。経験が生きた」と語った。
 
 また、WBOフライ級王者アンソニー・オラスクアガ(米国)は3階級制覇を狙った京口紘人に判定勝ち。2度目の防衛を果たした。解説の元WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪氏は「互いに技術が高く、素晴らしい試合。京口選手は出し切ったと思う」と話した。

 昨年10月にWBO世界ライトフライ級王者となった岩田翔吉は初の防衛戦を迎えたが、元同級暫定王者の挑戦者レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)に判定負けした。

 世界選手権で日本人初の金メダルを獲得した坪井智也はプロデビュー戦。WBOアジア・パシフィック・バンタム級2位のブーンルエン・ファヨン(タイ)に2回2分34秒TKO勝ちし「ずっとアマチュアでやってきた。こんなにお客さんが入って、楽しかった」と喜んだ。解説の元WBA世界スーパーフライ級王者・セレス小林氏は「しっかりしている」と称えた。

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