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中谷潤人 王座統一で一気に近づいた井上尚弥との対戦へ「期待感が大きくなってきている…いい傾向」

[ 2025年6月8日 22:53 ]

WBC&IBF世界バンタム級王座統一戦   WBC王者 中谷潤人(M.T)<12回戦>IBF王者 西田凌佑(六島) ( 2025年6月8日    東京・有明コロシアム )

6回、中谷のパンチが西田をとらえる(撮影・島崎忠彦)
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 WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27=M・T)がIBF同級王者・西田凌佑(28=六島)との無敗対決に6回TKOで勝ち、自身初の王座統一を成し遂げた。区切りとなる10度目の世界戦でWBC王座4度目の防衛にも成功。デビューから31連勝を飾り、元2階級制覇王者・亀田和毅(TMK)や元東洋太平洋&日本バンタム級王者サーシャ・バクティン(協栄)らが持つ国内記録に並んだ。

 序盤から主導権を握った。開始のゴングとともに前に出て、多彩なパンチを打ち込み会場を沸かせた。2回も右のジャブでリズムをつくり、左の強打で西田の顔面をとらえ続けた。

 3、4回と西田のパンチをもらう場面が増えたが、冷静に対処。 5回にはガードを割る左ストレートで西田のあごをとらえ、チャンスとみるや一気に連打でたたみかけた。

 ダメージの積み重ねで西田の右まぶたが大きく腫れてきた6回には、右フックで相手顔面をとらえた。

 7回開始前に西田の右肩脱臼というアクシデントにより試合がストップ。6回TKOで中谷の勝利が告げられた。

 試合直後のリング上で、観戦していた世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)に「もうすぐ行くので待っていてください」と笑顔でメッセージを送った。

 その後の会見では、王座統一でさらに期待が高まる井上との対戦について「上を見過ぎず、1戦1戦やっていくことが大切。そこでいいパフォーマンスをすれば、よりそこのビッグファイトに期待が大きく集まってくる。周りの人の期待感というのは凄く感じてますし、大きくなってきているというのは感じてるので。いい傾向にあるのかなと思ってます」と語った。

 統一戦を制して米老舗専門誌「ザ・リング」のバンタム級認定チャンピオンベルトも手にし、事実上の階級最強の称号を得た。来年5月に計画される井上尚弥との頂上決戦へ、階級アップの状況は整った。

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