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那須川天心「何があっても僕は負けない」 世界ランカーに“完勝”判定勝利も反省「これが自分の実力」

[ 2025年6月8日 20:37 ]

プロボクシング バンタム級ノンタイトル戦   WBC1位・WBA2位・WBO2位・IBF4位 那須川天心(帝拳)<10回戦>WBA6位 ビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国) ( 2025年6月8日    東京・有明コロシアム )

<ダブル世界戦>勝利した那須川(撮影・島崎忠彦)
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 WBC世界バンタム級1位の那須川天心(26=帝拳)が世界前哨戦をクリアした。WBA世界同級6位のビクトル・サンティリャン(29=ドミニカ共和国)に判定勝利の完勝。デビューから7連勝で11月に計画される世界初挑戦への“テストマッチ”で結果を出した。

 「苦戦するところも見せてしまった」。

 世界前哨戦をクリアした“神童”は試合後に反省の言葉を並べた。

 華やかな緑のガウンを身にまとって世界前哨戦のリングに上がった那須川。試合では、1Rから右ジャブがさえていた。右ジャブを使いながら強烈な左パンチやコンビネーションにつなげていた。試合が動いたのは4R。足を止めて打ち合う場面が増える中で、偶然のバッティングで左まぶた付近から流血した。5R以降も接近戦の中で、強烈なコンビネーションを打ち込んで会場を沸かす場面もあった。6Rにはしゃがんだ状態から昇竜拳のようなジャンピング左アッパーでファンを魅了した。

 7R終了後にはセコンドから「世界は絶対に無理だからな。練習の半分も出てないぞ!」と喝を入れられる場面もあった。その後もうまくパンチをまとめて有利に試合を展開して、10ラウンドを戦い抜いた。99ー91が2人、100ー90のフルマークが1人の判定3―0の完勝でテストマッチをクリアした。

 試合後には「きょうの試合では、自分の課題である詰め切ったり、あわよくば倒し切るというところを、ずっと目標として近い距離とかを練習してきたんですけど、やっぱ試合になるとなかなかうまくいかないなっていうところもあり、苦戦するところも見せてしまった。課題はいっぱいありますね」と反省した。

 「調子も良くこの試合に向けてやってきたんですけど、なかなか実を結ばないというか…でもこれが自分の実力なんですよ、だから次、でっかいことを言おうとか、もう全く考えてなくてまた一歩一歩、日々をしっかりと生きていきたいと思います」と回顧した。

 最後にファンに向けて「まだチャンピオンでもないのにたくさんの応援をしてもらって、僕は幸せ者だと改めて思いました。入場の時もすごい後ろから歓声が聞こえて、こんなにもたくさんの人に応援されてると思って感極まりました。これから那須川天心という生き方を皆さんに見せていきたいと思うし、何があっても僕も負けないんで!本当にどんな結果であれ、ボクシングと真摯に向き合って、たくさん強い選手いるんで、その選手たちをしっかりと倒しにいきたいと思います。これからも皆さん一緒に生きていきましょう。今日はありがとうざいました」とメッセージを送った。

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