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京口紘人、3階級制覇達成ならず 微妙なダウン判定も…寺地戦以来の世界戦でオラスクアガに判定で敗れる

[ 2025年3月13日 20:27 ]

プロボクシング WBO世界フライ級タイトルマッチ   王者 アンソニー・オラスクアガ(米国、帝拳)<12回戦>同級14位 京口紘人(ワタナベ) ( 2025年3月13日    東京・両国国技館 )

<WBO世界フライ級 アンソニー・オラスクアガ・京口紘人>12Rの激闘を終え抱き合う両者(撮影・長久保 豊)
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 元IBFミニマム、元WBAライトフライ級王者の京口絋人(31=ワタナベ)が約2年4カ月ぶりの世界戦でWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ(26=米国、帝拳)に0―3の判定で敗れ、日本男子8人目となる3階級制覇達成を逃した。採点は114―113、117―110、118―109だった。

 1回はお互いに静かな立ち上がりとなったが、2回は一気に距離が縮まった。上下にパンチを打ち分ける京口に対し、オラスクアガも強打で応戦した。中盤以降は距離を取るアラスクアガに、どう京口が中に入るかという流れとなった。その中で11回に、オラスクアガの左アッパーにバランスを崩したことが、ダウンととられてしまった。場内からはブーイングもあったが、オラスクアガの強打をジャッジは評価した。

 節目となった10度目の世界戦は悔しい結果に終わった。英ブックメーカー、Bet365のオッズはオラスクアガの1.22倍に対し京口は4.5倍という不利予想。18年大みそかのヘッキー・ブドラー(南アフリカ)戦以来の挑戦者として挑んだものの、2階級制覇を成し遂げた当時の再現とはならなかった。

 同じ興行に出場のWBC王者・寺地拳四朗(BMB)と22年11月のライトフライ級王座統一戦で対戦。7回TKO負けし、プロ初黒星を喫した。以降は主戦場をフライ級に移し、新階級に対応するためパーソナルトレーニングも開始。体重データなども1週間ごとに細かく計測してきた。23年1月にインフルエンサーの“あきまっくす”こと亜希さんと結婚。アスリートフードマイスターの資格を持つ夫人のオリジナルレシピでサポートを受けながら、体づくりにも目を向けてきた。前日も“世界戦仕様”の妻の特製鶏雑炊でリカバリー。夫婦二人三脚で臨んだ初の世界戦だったが、現実は厳しかった。

 王座返り咲きを目指す中で、新鋭の王者に世代交代を突きつけられるような敗戦。“因縁の相手”寺地へのリベンジの機会も遠のいた。ボクシング人生「最終章」であまりにも大きい1敗を喫した。

 ▼オラスクアガ KO勝利ができなくてすみませんでした。京口選手は2階級制覇した選手、本当に強かったと思います。(京口は)すごく楽しい試合でしたし、拳を交えてとても楽しい相手だった。強い相手ですし、彼の対戦相手であることに自分自身、光栄だという思いでいっぱいだった。

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