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那須川天心 モロニー陣営から判定に不満も「僕は取ってるなっていう感じはありましたね」と自信

[ 2025年2月24日 21:50 ]

プロボクシング119ポンド(約53.98キロ)契約   WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者 那須川天心(帝拳)<10回戦>前WBO世界バンタム級王者 ジェーソン・モロニー(オーストラリア) ( 2025年2月24日    東京・有明アリーナ )

モロニ―に勝利し、会見を行う那須川(撮影・藤山 由理)
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 WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者・那須川天心(26=帝拳)が前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(34=オーストラリア)に3―0判定で勝利した。世界ランカー対決を制し、今秋予定する世界初挑戦へのテストマッチをクリアした。那須川はプロボクシングデビューから6戦全勝とした。

 試合後、会見に臨んだ那須川は「自分の今まで見えなかった可能性というか、そういうものを引き出してくれた」とモロニーへの感謝を口にした。

 6回には被弾で大きくぐらつき、あわやダウンというシーンもあった。「ダメージはあったけど一瞬。そこからまた連打を食らったんですけど、そこもしっかり覚えてるし」としながらも「一瞬、パーンと。ここにきてメイウェザー戦が生きた」と18年大みそかのエキシビションで1回TKO負けを喫した元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーの名前を出してニヤリとした。

 モロニー陣営からは判定への不満も上がったが、「僕は全然(ポイントを)取ってるなっていう感じはありましたね。やっぱボクシングってKOも大事なんですけど、倒すだけじゃないし、しっかり当てるのも大事ですし」とポイントへの手ごたえを口にした。

 その上で「いろいろな見方ですよね。採点も3人いるんで。そこによって変わるとは思うんで。一番はジャッジに手を委ねないっていうのが大事だと思うんですよ。お互いに。僕はポイント取るのが凄いうまいと思うんで、そこでやっぱり取れてたところは多いかなとは思いますね」と自信を見せた。

 “神童”が元世界王者を下し、世界初挑戦へ進化を証明した。

 「銀河」をイメージし、シルバーヘアに加えグローブやコスチュームをガンメタリックで統一した天心。初回は互いにジャブで距離を測りながら様子を見るが、終盤に何度も右を被弾するなど不穏な立ち上がり。4回以降、徐々に圧力を強めるモロニーを前に我慢の時間が続くが、左のボディで動きを止めにかかる。6回にはモロニーの左・右で後ろ向きに倒れかけるが何とかこらえ、ラッシュをしのぎ切った。7回には鼻から出血するも、相手のガードの隙間に強烈な右アッパーを差し込み攻勢に転じた。最終10回は前に出てくるモロニーをいなしながら意地のぶつかり合い。そのまま試合終了のゴングがなった。

 試合後のリング上では「いやー、ほんっとにモロニー選手むちゃくちゃ強くて。初めて“効かされた”というか。凄くいい経験させてもらいました。初めて打ち合いをして、一人前というか…男になれたかなと思います」と価値ある経験を積めたことを強調した。

 さらにリングに上がったWBO同級王者・武居由樹(28=大橋)とがっちり握手。「必ず僕も世界チャンピオンになるんで、いつか必ず戦いましょう!」と呼びかけると、武居も「自分もやらなきゃいけないことがあるんで、それをクリアしたらまたこのリングでやりましょう!」と応じた。

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