フジ提訴発表の大多亮元専務取締役 関西テレビ社長辞任の際に話していたこととは…黄金期の担い手で

[ 2025年6月5日 18:22 ]

関西テレビ社長時代の大多亮氏
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 フジテレビが5日、同局の監査役が港浩一前社長、大多亮元専務取締役を提訴する意向を示した。元タレントの中居正広氏と女性のトラブルをめぐり、フジの第三者委員会は3月末に発表した調査報告書で、一連の問題について港氏と大多氏の責任を指摘していた。フジテレビ・メディア・ホールディングスが発表した。弁護士の調査・検討の結果を踏まえたものという。処分も発表し、対象は6人。トラブルに関与したと一部で報じられた当時の編成幹部は4段階の降格と懲戒休職1カ月の処分が発表された。

 フジ監査役が提訴を準備している大多氏は、4月4日付で関西テレビの社長を辞任。大多氏は昨年6月までフジテレビに在籍、一昨年に女性が被害に遭った際には編成担当の専務取締役として当時の港浩一社長や編成制作局長とともに対応していた。

 今年4月4日、大阪市の関西テレビで囲み取材を行い、辞任を発表。被害女性に謝罪し、自身の被害女性への対応に対して反省の弁を述べた。「Aさんの心情に寄り添うことができず彼女を苦しめてしまったこと、本当にお詫びしたい」と謝罪。「彼女のためを思って対応してきたつもりでしたが、それは彼女の意思を無視し、彼女に責任を転嫁する行為だったという第三者委員会の調査報告書の指摘を大変重く受け止めています」と語った。

 大多氏がフジテレビの黄金期を作ってきた1人である一方で、セクハラなどの土壌を作ってきたと指摘されていることについて、「自分も含めてですけど、結局アップデートできてない」と厳しく分析。「どこかで時が止まってるとまでは言いませんけど、あの時の空気感、あの時のノリであるとか。“フジは成功体験が強すぎて、イノベーションのジレンマだよね”ってここ10年くらい言われてきましたけど、その辺が変わっていってないことが番組にも影響していましたでしょうし、あの時みたいに次から次へヒットが生まれるふうにならないのは、時代の変化に成功体験がついていってなかったのかなと思います」と語った。

 フジテレビの第三者委員会は3月31日、300ページを超える報告書を発表。被害女性が中居氏からの性被害を同局に申告したものの、当時の港浩一社長と大多亮専務、編成制作局長が「プライベートな男女間のトラブル」と判断していたことを報告。「性暴力に対する無理解と人権意識の低さが見て取れる」と断じた。大多氏はこの時「厳しいご指摘を受けたことを、真摯(し)にそして深く受け止めております」とし、「被害に遭われた女性には、寄り添うことができず、心よりお詫び申し上げます」と謝罪するコメントを発表。さらに、4月1日の同局の入社式で「このたびは私のフジテレビ時代の問題でこのような状況になっていることを本当に申し訳なく思っています」と語っていた。

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