関西大学野球リーグ

【近畿学生野球4月5日開幕】和歌山大 覇権奪回へ主力がフル回転

[ 2025年4月4日 10:00 ]

昨秋5位からの巻き返しを誓う和歌山大の伊東(左)と田中輝
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 全てを背負う覚悟はできている。3連覇を狙った昨秋はまさかの5位。和歌山大のエース右腕・田中輝映は巻き返しが容易でないことを理解しながらも、前だけを向く。

 「(勝つには)自分がやらないと。やれることは全部やる。やりきりたい思いがある」

 “三本の矢”を形成した島龍成(日産自動車)と近藤陽樹(マツゲン箕島硬式野球部)の両左腕が卒業。先発、抑えとフル回転する一年を想定し、昨秋以降はウエート&食育トレなど筋力を含む肉体強化に努め体重も4キロ増えた。安定感を求め投球フォームは無駄を省くべく左手の使い方を修正し、踏み出す左足もインステップ気味に変更。リーグ戦を投げ抜く準備は整った。

 「自責だけじゃなく失点ゼロ。それくらいの気持ちでいかないと」。昨秋防御率0.81の大黒柱に隙はない。

 野手陣をけん引するのは主将の伊東太希だ。長打もある1番打者に加え、今春は選手としての幅を広げるべく、二塁から高校1年以来となる遊撃に転向した。

 2年秋から主力として連覇に貢献したが、昨秋は開幕戦から3試合連続無安打など8試合出場にとどまり打率.087(23打数2安打)。リーグ戦開幕1カ月前に左膝を痛め離脱した影響が大きかったが、「何もできずに終わった」と悔やむ。

 リーグ戦後はチームとして肉体強化を図るべく全体練習にウエートを導入。960グラムの重いバットを4カ月間、振り続けたことでスイングスピードが飛躍的に上がり飛距離も伸びた。昨年6月の大学選手権では2試合で1安打のみ。「借りを返しに行きたい」。覇権奪回は序章にすぎない。 (吉村 貢司)

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