関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】近大・勝田成 小兵の大きな存在感で王座奪還

[ 2025年4月1日 10:00 ]

近大・勝田成
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 ずらりと好選手が居並ぶ近大は、プロ注目内野手の勝田成(4年)が主将として中心に立つ。「いい選手がそろうときに限って負ける経験もしてきた。選手が一つの束となって戦い抜きたいです」。23年春以来4季ぶりの王者奪還へ、今春要注目の小兵選手が真価の問われる春に挑む。

 スピード感のある守備力は世代屈指と評され、二塁部門のベストナインは昨秋を含む過去4度受賞した。昨夏には3年生ながら大学日本代表にも選出。代表合宿を視察した侍ジャパンの井端監督から「凄く野球を分かっている」と絶賛されたことでも話題を集めた。

 身長は1メートル63。NPB12球団で最小兵の西武・滝沢より1センチ低い。「身長の低い子供たちに自分のような身長でも活躍できるということを伝えたい」。これまでは、ともに身長1メートル70のオリックス・森や巨人・甲斐がNPBの最前線で活躍していることが励みになった。「同学年の滝沢選手も育成から支配下昇格を勝ち取り、自分もできるという思いが芽生えて頑張れた」。今度は自身がNPBで勇気を与える立場になるべく、春のアピールに燃えている。

 同校は23年秋から3季連続2位。優勝の難しさを知る選手が多く残っていることも強みだ。「チームとしては日本一奪回、リーグ戦の全勝優勝を目指している。個人としては、まだ獲得したことがないMVPや首位打者を目標に戦っていきたいです」。優勝候補として迎える春本番。その小さな体で、誰よりも大きな存在感を示す気配が漂っている。

 ◇勝田 成(かつだ・なる)2003年(平15)6月21日生まれ、大阪府大阪市出身の21歳。2歳から都島タイガースで野球を始めて主に遊撃手。中学では大淀ボーイズに所属。関大北陽(大阪)では1年夏に背番号14でベンチ入りし、1年秋から背番号4。近大ではリーグ戦に1年秋から出場し、二塁部門でベストナイン4度受賞。3年夏には大学日本代表に選出。50メートル走6秒2、遠投110メートル。1メートル63、72キロ。右投げ左打ち。

 ▼近大・光元一洋監督 経験値のある選手が多く残っていることは非常に大きい。特に北見、野口と昨年から中心だった投手2人が残っていることは強み。2点以内に抑えて3点以上取るような、接戦で負けない、粘り強い戦いを見せたい。

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