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拳四朗 来夏までに3団体統一戦!一夜明けてゴンザレスとの約束熱望「大きい試合をやりたい」

[ 2022年11月3日 04:00 ]

一夜明け会見でフォトセッションでポーズを決める(左から)寺地会長、寺地拳四朗、加藤トレーナー(撮影・藤山 由理)
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 プロボクシングのWBC&WBA統一世界ライトフライ級王者となった寺地拳四朗(30=BMB)が一夜明けた2日、都内の三迫ジムで会見した。試合後にWBO同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)と対戦を誓い合ったことを明かし、改めて3団体王座統一戦を熱望。父の寺地永BMBジム会長(58)は年齢と減量面から来夏までに実現させたい考えを示した。

 会見が終わると黄色い歓声が拳四朗を包んだ。トレーニングのため三迫ジムを訪れていた10人ほどの女性会員たちがサインと写真撮影をおねだり。拳四朗の顔に触れ、モチモチ肌に「赤ちゃんみたい!」と驚きの声も上げた。日本人同士の2団体王座統一戦で京口紘人(ワタナベ)を7回で沈めた童顔のヒーローはモテモテだった。

 防衛した緑のWBCと新たに獲得した黒のWBA、2つのベルトを肩にかけ、拳四朗は「大きい仕事をした感じ。今までで一番解放感が大きい。これからも大きい試合をやりたい」と統一戦を総括した。同じ興行で岩田翔吉(帝拳)の挑戦を退けたゴンサレスとは試合直後に顔を合わせ、「Next Year、Three Belt」と来年の3団体統一戦を約束。だが「交渉がトントンといくなら。でなければ、フライ級もゼロじゃない」と2階級制覇を目指す選択肢も口にした。

 拳四朗をプロモートする帝拳ジムの本田明彦会長とゴンサレス側の関係は良好。だが、WBOがゴンサレスに指名試合を指示する可能性があり、その場合は待たされる。父の寺地永BMBジム会長は「来年は31歳。体が成長してライトフライ級はいっぱいいっぱい」と指摘し、「親としては早く階級を上げさせたい。(3団体統一戦は)来夏までにできれば」と期限を仮設定した。年末は海外で過ごす予定で、ご褒美でスポンサーから贈られる車について「レクサスを探してもらっています」と笑顔の拳四朗だったが、夢の4団体統一へ残された時間は多くなさそうだ。

 《「京口に致命的な欠点」発言は陽動作戦だった》拳四朗とコンビを組む三迫ジムの加藤健太トレーナーも会見に出席し、試合前の「京口に致命的な欠点を見つけた」という発言は作戦だったと明かした。

 「川嶋勝重さんが徳山チャンピオンに挑戦するときに、大橋会長が“致命的な弱点がある”と言って陽動したのと同じです」

 04年6月、川嶋を指導する大橋秀行会長がWBCスーパーフライ級王座を8度防衛中の王者を揺さぶった作戦の再現。大橋会長は後に「8度防衛の名王者に弱点なんかない」と認めていた。「自分なりに統一戦を楽しもうと駆け引きをした。(大橋会長の作戦と同じと)気づいた方もいました。なので(京口に)弱点とかないです」。拳四朗とも事前に打ち合わせをしたという名参謀は、苦笑いしながらネタばらしをした。

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