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東日本新人王決勝MVPのスコーピオン金太郎、ダウン時の練習生かし“サソリの一撃”「決まったと思った」

[ 2022年11月3日 21:26 ]

プロボクシング東日本新人王決勝 ( 2022年11月3日    後楽園ホール )

記念撮影に納まる(前列左から)ミニマム級・石井、ライトフライ級・服部、フライ級・長谷川、Sフライ級・五十嵐、バンタム級・熊谷、Sバンタム級・星野、(後列同)フェザー級・広瀬、Sフェザー級・岩本、ライト級・川口、Sライト級・スコーピオン金太郎、ウエルター級・松野、ミドル級・時吉 (撮影・光山 貴大)
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 スーパーライト級決勝は2度目の新人王挑戦となったスコーピオン金太郎(26=三谷大和スポーツ)が現役高校生の石井龍虎(17=渡嘉敷)に3回2分54秒KO勝ちし、MVPに選出された。1回に強烈な左フックでダウンを喫したが、「一瞬だけ。ダメージはなかった」と冷静にラウンドを乗り切り、2回に鮮やかな左ストレートで逆にダウンを奪取。「決まったと思った」。3回に右フックで仕留め「ホッとしたという気持ちと、次(12月の全日本新人王決定戦)へ集中しないと、という気持ち。試合の期間が短いので。MVPを獲れるとは思ってなかったけど、周りがMPVと言ってくれたし、みなさんが認めてくれるなら」とはにかんだ。

 強打者との対決に備え、ダウンした際の対応を練習していたと明かした。「倒れまいと新人はパニックになってしまうから」と元東洋太平洋スーパーフェザー級王者の三谷大和会長。練習では実際にカウントを数え、その後は「深追いしないでやり過ごす」動きをしてきたという。

 形勢をひっくり返した2回の左ストレートは、キックボクシング時代にスパーリングパートナーとして三谷大和スポーツジムを訪れた際、ミットを持った三谷会長がほれ込んだほどの“サソリの一撃”。「雰囲気も会長も良くて、チャンピオンになれると思った」とボクシング転向を決めた際も、同会長が「スコーピオン」のリングネームを提案したという。「金太郎みたいな雰囲気だったから」と同会長が「スコーピオン金太郎は?」と恐る恐る聞くと、逆に「それ、いいですね」と賛成。本人は「向かい飼っていたハムスターの名前も金太郎だったし、子供ができたら女の子でも金太郎にしようと思っている」と真面目な顔で説明した。

 昨年の東日本新人王は準々決勝で敗退。同僚の梅津奨利がバンタム級で新人王に輝き、刺激を受けた。「今までのスタイルから変えないといけない」と相談を受けた三谷会長は「ボクシングの勉強をしていなかった」と練習ノートをつけるように促し、課題を出して採点。ほぼ満点の回答を出して成長をアピールした。「今は全日本を獲って、日本ランカーに入ることだけを考えている」とさらなるレベルアップを誓った。

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