「得意じゃなくても、ちゃんと笑えるようになる」 クマリデパート優雨ナコが歩んだ9年間のアイドル人生

[ 2025年6月1日 15:00 ]

【画像・写真2枚目】「もりのくまちゃん」で締めた9年――クマリデパート優雨ナコ 最後のアルバムに託した“クマリらしさ”(撮影・早桜ニコ)
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 「世界のこころのデパート」を掲げてきたクマリデパートのピンク担当・優雨ナコが、5月27日リリースのラストアルバム「かなでぱ!」を経て、7月2日に卒業を迎える。スポニチ東京本社でのソロインタビューでは、「得意じゃなくても、ちゃんと笑えるようになる」と語った優雨。かつては笑うことすら苦手だったという彼女が、9年間で育んできた“人に愛される力”とは──。(「推し面」取材班) 【関連記事】“さおてゃん”は誰の代わりでもない──クマリデパート早桜ニコ、9年で築いた唯一無二のアイドル像

 「私、もともと笑うのがすごく苦手だったんです。昔の写真はほとんど真顔ばかりで…いま見返すと、ちょっとひどい」と優雨は笑う。

 2016年のデビュー当初、ステージでは歯を見せて笑うこともできず、喋るのも苦手だった。それが今では、ステージで感情を表現し、心から笑えるようになった。初期時代から知ってくれているファンから「笑って踊ってるんだね」と驚かれることもある。

 「歌もダンスも得意じゃない。でも、『頑張ってるところが好き』『人間らしいところが好き』って言ってくれる人がいるのがうれしいです」

 クールな見た目から「怖そう、静かそう」と誤解されがちだったという。だからこそ、ファンとの交流は積極的に。SNSの質問箱や配信も活用し、心の距離を縮めてきた。

 最近ハマっているのはハンドメイド。ライブではメンバーに手作りブレスレットを贈り、母にはキラキラのキーホルダーをプレゼントした。自分のためではなく、誰かのために。リーダー早桜ニコを支えてきたその姿勢は、趣味にも表れている。

 尊敬するメンバーについて尋ねると、「全員すごい」と前置きしつつ、「一番すごいと思うのは早桜ニコ」と力を込めた。

 「アイドル性はもちろん、指示するリーダーではなく、背中で見せるリーダータイプ。そういうところもかっこいいし、たくさんしゃべるわけじゃないんですけど、絶対に軸がブレないんです。本人は“リーダーらしくない”って言うんですけど、私から見たらとてもリーダーらしいリーダーです」

 優雨の9年間は決して特別じゃなかったかもしれない。だからこそ、誰かの心に届いた姿がある。

 「得意じゃなくても、ちゃんと笑えるようになる」

 それはきっと、あの日笑えなかった自分へのエール。そして今、誰かが一歩を踏み出すきっかけになれば…そんな優しさが、優雨ナコの笑顔には詰まっている。

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