【記者の目】ファンをあまり待たせられない――取り巻く環境変わる中、慎重に話し合い重ねた

[ 2025年5月7日 04:00 ]

解散を発表した嵐の(左から)二宮和也、櫻井翔、相葉雅紀、松本潤、大野智
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 嵐が6日、来年5月をもって解散することを公式ファンクラブサイトで電撃発表した。来春にコンサートツアーを開催し、ファンに直接感謝の思いを伝える。2020年末に活動を休止。1年半ほど前から5人で活動再開を模索したが、集結後に活動終了という道を選んだ。大型連休最終日、国民的アイドルグループの決断に、日本中に驚きが広がった。

 【記者の目】2020年大みそかのライブで「いつかまた僕たちが嵐ですと言える、その時まで」(櫻井翔)と語って活動休止に入った嵐。この5年、何度も指摘されてきたのがファンクラブの問題だ。グループの活動が長期間ない中で、ファンに会員料を支払わせ続けていいのか。ファンは納得していたとはいえ「あまり長い間、待たせることはできない」というのが関係者の間で共有された思いだった。

 デビュー25周年イヤーでの復活が取り沙汰されたこともあった。しかし、それは実現しなかった。活動再開のタイミングを図るのは相当難しかったに違いない。それほど嵐を取り巻く環境はこの5年で大きく変わった。

 所属していた旧ジャニーズ事務所は性加害問題の影響で形を変えた。グループの所属先は変わり、メンバーの所属先もバラバラになった。リーダーの大野智は芸能界から距離を置き、アイドルとしての活動を再開する意思があるのか心配されたこともあった。

 5人はそんな中でも慎重に話し合いを進め、活動再開の発表にまでこぎつけた。以前のような旧事務所によるけん引力はもう見込めない。解散までどんな活動を展開するのか。国民的グループの挑戦は最後まで続く。(文化社会部デスク・小枝 功一)

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