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【浜田剛史の目】中谷潤人一つ抜けた存在 統一戦も楽しみ

[ 2025年2月25日 06:15 ]

プロボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチ   王者・中谷潤人(M.T)<12回戦>同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ) ( 2025年2月24日    東京・有明アリーナ )

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 長身の中谷よりも背が高い相手との対戦だったが、そこは問題にならなかった。

 遠い距離では中谷の攻撃力が勝り、クエジャルは距離を詰めるしかなかった。そうなれば打ち合いも好きで、ショートパンチのうまい中谷にとっても好都合。3回にはボディーを効かせてから顔面に返し、連打で最初のダウンを奪い、さらに畳みかけて2度目のダウンにつなげた。自然な流れでのKO勝利だった。

 距離を取れば自分のボクシングができて、距離を詰めても強い。本当に弱点の少ない選手だ。ダウンは一発のパンチで奪ったものではなく、その時に必要なパンチがスムーズに出ている。バンタム級の世界王者の中でも頭一つ抜けた存在だ。まだまだ強くなる。この先、統一戦となれば、楽しみだ。

 那須川は前世界王者との対戦で、いい勉強ができた。1回と6回に右をもらい、相手のペースになりかけたが、自分の良さであるスピードを生かしながら打ち返し、必死に立て直した。ボディーが効いていることが分かると、そこを集中的に攻めた判断力もよかった。世界のレベルを感じる、いい経験になったと思う。 (帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

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