鍵山 銅メダルもミス連発 父・正和コーチ苦言「内容伴わず結果だけ出てしまった」

[ 2025年3月31日 04:41 ]

フィギュアスケート世界選手権最終日 ( 2025年3月30日    米マサチューセッツ州ボストン・TDガーデン )

男子フリーの演技を終えた鍵山優真は両手で顔を覆う
Photo By 共同

 男子でショートプログラム(SP)2位の鍵山優真(21=オリエンタルバイオ・中京大)はフリー10位の171・10点と崩れ、合計278・19点で銅メダルながら出場4大会連続で表彰台に立った。初出場の佐藤駿(21=エームサービス・明大)が合計270・56点で6位に入り、日本は来年2月のミラノ・コルティナ五輪出場枠で最大の3枠を確保。イリア・マリニン(米国)が今季世界最高の合計318・56点で2連覇を飾った。

 得点が出ると、鍵山がまず確認したのは順位ではなく日本の五輪出場枠だった。各国上位2人の順位点合計が「13」以内で得られる3枠の確保を伝えられると思わず天を仰いだ。優勝候補がそこまで追い込まれるほどミスが相次ぐ演技。「途中から3枠獲れなかったらどうしようという思いが頭の中にあった。凄くホッとした。でも申し訳ないような演技をしてしまった」と振り返った。

 冒頭の大技4回転フリップの回転が抜け、2回転に。「気持ちが高まりすぎて、逆にちょっと前にのめり込んでしまう感じだった」。続く4回転サルコーでも崩れ、後半の4回転トーループは転倒。SP2位からシャイドロフに逆転された。ただミスを補ったのは持ち前の表現力を示す演技点。上から4番目の87・65点を出し、出場4大会連続の表彰台に踏みとどまった。

 父の正和コーチは「悪く言えば内容が伴わず結果だけが出てしまった。今季を象徴しているようなフリーだった」と辛口評価。五輪イヤーの来季に向けては今季回避した大技4回転ルッツ投入を目指す意向。王者マリニンとは合計40・37点差がつき、技術だけでなく精神面の課題も出た今大会。鍵山は「この結果を素直に受け止めて、前に進んでいきたい」と出直しを誓った。

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