阿久津未来也 女子プロの田辺ひかりと二人三脚でツアー初V王手!「全英に出たいって言うよりも…」

[ 2025年5月31日 17:08 ]

男子ゴルフツアー ミズノ・オープン第3日 ( 2025年5月31日    岡山 JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(7461ヤード、パー72) )

<ミズノオープン・3日目>5番、キャディーを務める女子プロの田辺ひかり(左)と阿久津未来也(撮影・中辻 颯太)
Photo By スポニチ

 プロ10年目の阿久津未来也(30=フリー)が、ツアー初Vに王手をかけた。4位で出て6バーディー、2ボギーの68で回り通算12アンダーで単独首位に立った。

 リベンジのチャンスをつかんだ。

 「今日は朝の練習場から風が強くて、風が吹いてくれた方が、自分は戦えるなと思っていました。昨年は同じような位置から3日目にスコアを伸ばせなかった。今回は3日目からギアを上げていこうと思っていたので、前半で3つバーディーを取れたのは良かった」

 風向きと強さが目まぐるしく変わる難しいコンディションの中で、運も味方につけながらしっかりとスコアを伸ばした。

 5番で1・5メートルのバーディーチャンスを決めると、続く6番では2メートルを流し込んだ。8番では5メートルをねじ込む。そして迎えた終盤の16番。グリーン右カラーから14メートルの長い距離を決めて、混戦を抜け出した。

 「(16番は)外れたら3メートルくらいオーバーしていたのがガシャンと入ってくれた。まだ運は少しあるのかなと感じました」

 今季は開幕からパットの不調に苦しんでいた。「自分の得意クラブはずっとパターだとジュニア時代が言ってきたのですが、それが一昨年から何となくモヤモヤ感があって、今年になってひどくなっていた。全部の試合でパッティングからリズムを崩していた」

 その苦境を打開しようと、パターを15年以上使っていたピン型からL字型に替えた。さらにパットの構えにも工夫を凝らした。肩のラインが平行になるように、最初にクロスハンドに構えてから、順手で握るようにアドレスを習慣づけた。また、ボールにラインを引いてセットする時に向きとラインを合わせて、狙う位置がずれないように気をつけるようにした。

 「ここは癖のあるグリーンで、芝目をしっかり考えないと入らない。ただ、ボールの転がりが良いのが、入る前提。その部分はパッティングに助けられている。そのアドレスは今週から取り入れている。それがはまっているんだと思います」

 キャディーのサポートも見逃せない。今週はコースに近い福山市出身の女子プロ、田辺ひかりを起用。「このコースは100回くらい回っているそうなので、グリーンの状態についても“ここはちょっと速いですよ”とか、聞くと教えてくれるのでそういう面でも助かっています」と感謝する。

 今大会の上位3人(有資格者を除く)には全英オープンの出場権が与えられるが「全英に出たいって言うよりも、日本ツアーで勝ちたいというのが大きい」ときっぱり。

 昨年の横浜ミナトチャンピオンシップでは初めて最終日、最終組で回ったものの、2位に終わった苦い思い出がある。

 「あの時はもちろん、攻めるっていう気持ちはあったんですけど、スイッチを入れられなかった反省があります。最後までちょっと守りっぽくいってしまった。それをあすの朝からやるのは大変だと思いますが、自分で自分にかつを入れるじゃないですけど、気持ちのところは意識しても良いのかなと思います」

 同じミスは繰り返さない。今度こそ、つかんだチャンスは逃さない。 

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2025年5月31日のニュース