岡慎之助　右膝前十字じん帯断裂からの復活支えた“魔法のマット”「DENBA　JAPAN」開発

「DENBA　Health」の上でマッサージを受ける体操の岡慎之助
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　2022年4月に右膝前十字じん帯断裂の大ケガを負い、一時は五輪出場も危ぶまれていた岡の大躍進を支えたのは“魔法のマット”だった。

　食品の鮮度保持装置などを手掛ける「DENBA　JAPAN」（東京都中央区）が開発した健康マット「DENBA　Health」。復帰に1年以上かかると言われた中、岡は「使い始めて約10カ月でほぼフルの（演技）構成に戻せた」と明かしており、「今では手放せない」と言うほど。同社常務執行役員の近藤加奈子さん（41）は「このマットが金メダル獲得につながっていたらうれしい」と笑顔で話した。

　低周波で全身の水分循環や血行を促し、新陳代謝の活性化や疲労回復をサポートする。岡は所属する徳洲会の米田功監督の勧めで22年7月から使い始め、ストレッチやマッサージ、睡眠時に使用。団体金メダルの後、近藤さんには「個人総合も頑張ります！」とメッセージが届いた。「安定感のある演技で本当に感動しました」と喜んだ。

　反省としては機器の重さが約5キロあるため、航空機の重量制限で“パリ入り”ができなかったこと。現在、より手軽な持ち運び用を開発中だ。近藤さんは「次の五輪では現地で使ってもらって、ロサンゼルスでも王者になってほしい」とエールを送った。（小田切　葉月）