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完敗の重岡優大、眼窩底骨折の疑いで病院へ “見えない右”は「一発もらった破壊力がヤバかった」

[ 2025年3月30日 20:47 ]

プロボクシングWBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦   ○王者 メルビン・ジェルサエム(フィリピン)<判定3―0>同級1位 重岡優大(ワタナベ)● ( 2025年3月30日    愛知県国際展示場 )

<WBCミニマム級タイトルマッチ 重岡優大×メルビン・ジェルサエム>8R、右ストレートを受ける重岡優大(右)(撮影・椎名 航)
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 前WBC世界ミニマム級王者で現同級1位の重岡優大(27=ワタナベ)が王者メルビン・ジェルサエム(31=フィリピン)に0―3で判定負けして王座返り咲きに失敗した。

 重岡優は昨年3月31日、2度目の防衛戦でジェルサレムに2度のダウンを奪われて判定負けし、王座から陥落。1年ぶりの再戦だったが、前回も苦しめられたジェルサレムの“見えない右”を序盤から何度も被弾。主導権を握られて打開策を見いだせないまま、採点では109―119、112―116、110―118と前回よりも差をつけられた。

 試合後、重岡優は3回にジェルサエムのパンチを受けてから右目が「ずっと二重に見えていた。パンチが見えないというより、どこにいるか分からない感じだった。俺のパンチも当てられる気がしなかった」と明かした。1、2回は「見えないことはない。こんなもんか。いける」と感じたそうだが、3回は「一発もらった破壊力がヤバかったっすね。あ、眼窩(がんか)底、と分かって。全部終わったっす」とダメージを受けた状況を振り返った。

 ジェルサエム対策を施して臨んだが、はっきりと差を見せつけられた。ハンデを背負いながらも最後まで諦めなかったことを「唯一の成長」としながらも、「この間より悔しくないことが悔しい。何だろう、この感じ」「(相手は)強かった、完敗」「悔しいのか悔しいのかも分からない。ここまでボコられたらと話し、今後については「もう上げるしかないね。引退はどうせしないっしょ」とライトフライ級転向を示唆。眼窩底骨折の疑いがあるため、取材を受けると病院へ向かった。

 ▼弟の前IBFミニマム級王者・重岡銀次朗 (優大とのミニマム級4団体王座制覇が厳しくなり)記録に関しては無理なら無理で仕方がない。これからも2人で強くなっていきたい。(4団体統一へ)正直、俺がやるしかないと思った。負けた分際でデカいことは言えないが、俺はミニマムで戦うと決めた。4団体獲りたいし。(5月24日に現王者タドゥランと再戦決定)

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