【柔道皇后杯】角田夏実 去就明言せず 「まだまだ勝負の世界にいたい」改めて感じた現役への思い

[ 2025年4月20日 21:26 ]

柔道皇后杯全日本女子選手権 ( 2025年4月20日    神奈川・横浜武道館 )

<第40回皇后盃全日本女子柔道選手権大会>3回戦で寺田に判定で敗れる角田(撮影・会津 智海)
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 体重無差別で争われる女子日本一を懸けた国内最高峰の大会が開かれ、各地区予選を勝ち抜いた34人と推薦2人を合わせた計36人(うち1人欠場)の精鋭が参加した。

 パリ五輪女子48キロ級金メダルの角田夏実(32=SBC湘南美容クリニック)が4年ぶり3度目の出場。1回戦は90キロの鋳山真菜実(徳島・生光学園高3年)に判定勝ち、2回戦は76キロの橋高朱里(29=金沢学院短大教員)に巴投げの有効による優勢勝ちを収め、3回戦で70キロ級講道館杯優勝などの実績を持つ寺田宇多菜(26=JR東日本)に判定で敗れた。

 世界選手権(6月、ハンガリー・ブダペスト)の選考を“辞退”して今大会に専念。4年ぶりに出場した舞台で自己最多の2勝を挙げた。それでも「負けたことが凄く悔しくて、もっとできることがあったんじゃないかと思う」と率直な感想。「まだまだ勝負の世界にいたいんだなと思えた。やっぱり私って柔道が好きなんだな」と自身の内に秘めた思いを再認識した。

 代名詞の巴投げは「感覚にズレを感じている」と不安を残していたが、この日は全試合で何度も繰り出した。「(階級が上の選手を相手に)近寄るのが怖かったり持たれるのが怖かったり、恐怖を感じている時に出てきてくれるのがやっぱり巴投げ」。2月のグランドスラム・バクー大会時には「巴投げが留守の状態。長旅に出ています」と不調を表現しており、この日は「巴投げがしっかり帰ってきてくれれば」と独特の言い回しで自身の完全復活を期した。

 去就については明言できず「毎日コロコロ変わる日々を過ごしている」と揺れ動いているという。「柔道を追い込んでやっている時が一番充実している。引退したらもう味わえないと思うと寂しい。今ここで辞めますというよりは、自問自答しながら考えたい」。複雑な胸中を明かしつつ、現役選手として得られる充実感を口にした。

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