日本勢五輪出場最大3枠を確保も…坂本花織 女子66年ぶりのV4ならず号泣の銀

[ 2025年3月30日 04:39 ]

フィギュアスケート世界選手権第3日 ( 2025年3月28日    米マサチューセッツ州ボストン・TDガーデン )

表情を崩す準優勝の坂本(左、AP)
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 女子はショートプログラム(SP)5位の坂本花織(24=シスメックス)がフリー2位の146・95点を出し、4連覇を逃したが合計217・98点で銀メダルに輝いた。SP2位の千葉百音(19=木下アカデミー)が合計215・24点で3位。日本勢はミラノ・コルティナ五輪の出場最大3枠を確保した。アイスダンスの吉田唄菜(21)森田真沙也(21)組(木下アカデミー)はリズムダンス22位でフリーに進めず。五輪出場枠獲得は9月の五輪予選(北京)に持ち越された。

 女子66年ぶりの4連覇はならなかった。坂本はSPの出遅れから猛追。回転不足を2本取られたが、全ジャンプを着氷。ミュージカル「シカゴ」のナンバーが盛り上がる終盤は観客が終了を待たずに総立ちで拍手を送るほどの好演だった。それでも初優勝のリュウを上回れずに「泣いても泣いても涙が止まらない。こんなにも悔しい試合は久々」と号泣した。

 防衛の重圧は相当で「荷が重かった」と言う。団体銀メダル、個人銅を獲得した北京五輪から3年。「もう一回その達成感を味わいたい」と突き進んだ道は新局面を迎えた。「次はチャレンジャーの気持ちで挑める。この悔しさはきっと必要な経験」。ミラノ・コルティナ五輪へ向け再出発を図る。

 ≪19歳百音が銅「まさか」驚き≫19歳の千葉が表彰台に立った。全ジャンプを降り、スピン、ステップも最高のレベル4でそろえた。フリーは今季自己新、合計点は自己ベストをマークし大混戦で結果を出した。「まさか表彰台に乗れるとは思ってなかった」。初出場の昨年は重圧に押しつぶされ7位だったが、シニア2年目の今回は違う。今季はGPシリーズ2戦やGPファイナル全てで準優勝など場数を踏んだだけに、「悪魔のささやき声みたいなものを4分間ずっと振り払いながら演技していた」と表現。緊張を制御できたことが五輪イヤーへの収穫となった。

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