奥平大兼、出口夏希主演でファンタジーだけれどリアルな青春映画

[ 2025年5月9日 13:00 ]

(左から)佐野、出口、菊池、奥平、早瀬(C)2025『か「」く「」し「」ご「」と「』製作委員会(C)2017住野よる/新潮社
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 【映画コラム・CINEMA INFINITY】か「」く「」し「」ご「」と「(5月30日公開) どこにでもある高校が舞台。2年生・大塚京(奥平大兼)は、自分に自信がない控え目な生徒。彼はクラスの人気者、三木直子・通称ミッキー(出口夏希)に恋心を抱いていた。

 彼らの周辺には、ミッキーの友人で、独創的な存在の黒田文・通称パラ(菊池日菜子)や、ミッキーの幼なじみで京の親友の高崎博文・通称ヅカ(佐野晶哉)、内気な性格の宮里・通称エル(早瀬憩)らがいた。

 そこで繰り広げられる友情、恋愛模様…なのですが、彼らは、それぞれ独自の能力を持っていた。他人の気持ちを記号化して見えてしまうのだ。

 気持ちを記号化?なんじゃ、そりゃ?詳しくは作品をご覧ください。しかしながら、この各自の能力は、ドラマを支えるあくまでひとつのアクセントに過ぎず、物語が進むうちに、ただただ、みずみずしく魅力的な高校生たちのキャラクターに魅了されていく。タイトルの「かくしごと」も、その能力のことだけではなく、それぞれが抱える他人には言えないことだとわかる。描かれる空気感は、見る者を自分の感情を正直に表現出来ない思春期のあの頃を思い出させてくれます。

 ヒロインの出口夏希は、まさに適役。最近CМでもよく見かけるが、これからますます活躍の場を広げていくでしょう。監督・脚本は中川駿氏。原作はデビュー作「君の膵臓をたべたい」で話題となった住野よる氏。 大阪ステーションシティシネマなどで5月30日公開。(樋口 徹)

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