8速ATのGRヤリスDATカスタマー仕様が全日本ラリーに登場！ウェルパインモータースポーツが第8戦「ハイランドマスターズ」に投入

[ 2024年10月11日 08:00 ]

■ラリーハイランドマスターズとは？
2023年で記念すべき50回を迎え、2024年は51回大会となる全日本ラリー選手権で最も伝統のある一戦。岐阜県の飛騨高山エリアを舞台に戦われ、かつてはハードなグラベルラリーとして名を馳せたが現在はターマックラリーとして開催されている。リエゾン区間では高山陣屋前を通過するなど、SSやギャラリーステージ以外での見どころも多い。
昨年はシュコダ・ファビアをドライブしたヘイキ・コバライネン選手が優勝している。

ウェルパインモータースポーツの参戦体制は、マシンとして市販品同様のGR-DAT（GAZOO Racing Direct Automatic Transmission）を搭載したトヨタGRヤリスの競技ベース車両「RC」を使用。参戦クラスはJN-2となる。

2024年1月に発表、4月にデリバリーがスタートしたGRヤリスの最新モデル。「RC」は競技ベース車両だが、6速MTに加え8速AT「GR-DAT」も設定している。

エントリーするクルーは、2024年に「四駆ターボチャレンジプログラム」により全日本ラリー選手権の北海道ラウンドに参戦する長尾綱也選手がドライブ。TOYOTA GAZOO Racingに所属する2019年のコドライバーチャンピオン（JN-2クラス）の安藤裕一選手がコドライバーを務める。

「四駆ターボチャレンジプログラム」のスバルWRX STI。ドライバー：長尾綱也／コドライバー：尼子祥一組。

安藤選手は眞貝知志選手とGRヤリスDATで2024年シーズンを戦ってきているだけに、クルマについては熟知している。長尾選手とのコンビではどのような走りを見せるのだろうか？

長尾選手は初出場となる第6戦「ARKラリーカムイ」でJN-2クラスの3位表彰台を獲得している期待の若手ドライバーだ。

**長尾綱也**
1998年8月生まれ。北海道出身。TOYOTA GAZOO Racing「WRCチャレンジプログラム」候補生としてフィランドでの最終選考にも参加。2024年はウェルパインモータースポーツが運営する「四駆ターボチャレンジプログラム」によりスバルWRX STIで全日本ラリー選手権の北海道ラウンドに参戦。「ARKラリーカムイ」JN-2クラスで3位入賞。

**安藤裕一**
1978年7月生まれ。愛知県出身。2017年よりTOYOTA GAZOO Racingのコドライバーとして全日本ラリー選手権に参戦。2019年はJN-2クラスで8戦中5勝を挙げコドライバーチャンピオンを獲得。2021年からはクラスをJN-1にチェンジ。2024年はGRヤリスDATで同クラスに参戦している。

長尾綱也選手は10月6日に開催された『ラリーファンミーティング2024』で「四駆ターボチャレンジプログラム」で使用するWRX STIの同乗走行ドライバーを務めたほか、トークショーにも登壇。ベテランドライバーらと言葉を交わした。

エントラント名	Wellpine MotorSports
エントラント代表	松井悠
ドライバー	長尾綱也
コドライバー	安藤裕一
車両	トヨタ・GRヤリスRC DAT
エントリー名	DL WPMS GRヤリスDAT
タイヤ	DUNLOP

GRヤリスに搭載される「GR-DAT」とは？

ウェルパインモータースポーツがラリーハイランドマスターズに投入するGRヤリスRCは2024年1月に発表された8速AT「GR-DAT」モデル。TOYOTA GAZOO Racingが国内のラリーでテスト参戦を重ねてきたが、4月の発売からデリバリーが進んできたカスタマー仕様がいよいよ実戦に投入されることになる。その先陣を切るのがウェルパインモータースポーツとなったわけだ。

GR-DAT仕様のGRヤリスはドライバー・眞貝知志／コドライバー・安藤裕一組（GR YARIS GR4RallyDAT）により2024年シーズンの全日本ラリー選手権JN-1クラスを走り、最上位は第3戦久万高原ラリーの5位。上位には今シーズンのチャンピオン・新井大輝選手のシュコダ・ファビアR5やGRヤリス・ラリー2、スバルWRX S4と全日本ラリーのトップチーム&ドライバーがひしめく中でトップ10フィニッシュを重ねているだけに、導入初年度としてはまずまずの結果が出ているのでは無いだろうか。