武居由樹　堤聖也＆天心へのラブコール封印！？「今は正直どうでもいい」　無敗タイ人から世界戦初KO狙う

プロボクシング　WBO世界バンタム級タイトルマッチ　王者・武居由樹（大橋）＜12回戦＞同級8位　ユッタポン・トンデイ（タイ）　 （ 2025年5月28日    横浜BUNTAI ）

武居由樹
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　WBO世界バンタム級王者の武居由樹（28＝大橋）が14日、横浜市内の所属ジムで2度目の防衛戦へ向けた公開練習を行った。

　シャドーボクシングとミット打ちを2ラウンドずつ披露。遠い距離からの左ストレート、右フックを元3階級制覇王者・八重樫東トレーナーの持つミットに打ち込み、大粒の汗を流した。昨年12月上旬のスパーリングで右肩を負傷した武居が右肩関節唇損傷のため中止となり、日時が再設定された仕切り直しの一戦へ「ケガの方も完璧に治った。コンディションはめちゃくちゃ最高にいい」と状態の良さをアピールした。

　対戦相手の同級8位ユッタポン・トンデイ（31＝タイ）はアマ時代に五輪2連覇の元WBO世界フェザー級王者ロベイシ・ラミレス（キューバ）を破ったことがあり、プロでも15戦全勝（9KO）と無敗の難敵。武居はキック時代はタイ人相手に4戦して判定勝ちばかりだったと“苦手意識”を持つだけに「周りの空気感的にもKOで勝たなきゃいけないというのは凄く感じている。しっかり倒して勝ちたい」と3度目の世界戦で初KOを狙う。

　日本人王者が締めるバンタム級で存在感を発揮するためにも強烈なインパクトを残す覚悟だ。6月8日には有明コロシアムでWBC王者・中谷潤人（27＝M・T）とIBF王者・西田凌佑（28＝六島）が王座統一戦に臨む。この発表を受けた先月、WBA王者・堤聖也（29＝角海老宝石）が自身のXで「流れを見れば、ここでWBA×WBOをやるのが1番いい」と武居との王座統一戦を呼びかけた。

　「自分はなんでもいいっすよ」と応戦した武居はこの日「自分も試合が決まっているしスルーしてもよかった」とおどけながら「今回は先のことを全然考えていない。今はとにかくユッタポン選手を倒して勝つっていうことに凄い集中していて、天心選手とか堤選手とかは今は正直どうでもいいな、という感じ」とこれまで何度も送り続けてきた、WBC1位の那須川天心（26＝帝拳）へのラブコールはこの日、封印した。

　ユッタポン戦後は指名試合が控えており、9月中旬に名古屋のIGアリーナで行われる世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（32＝大橋）とWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（30＝ウズベキスタン）との団体内統一戦の前座に参戦する見込み。24年4月に開場した横浜BUNTAIでボクシング興行が開催されるのは初めて。所属ジムの大橋秀行会長から「最後に倒すパターンを期待している」と期待を寄せられると「自分もめちゃめちゃにしようとは思っている。押忍（おす）」と決めぜりふで締めた。

　試合はNTTドコモの映像配信サービスLeminoの有料プラン「Leminoプレミアム」で独占ライブ配信される。