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天心 1回TKO勝ちの武居に刺激も「それ以外でも魅せられるのが僕」スパーでは追撃の強打で力強さ披露

[ 2025年5月30日 16:49 ]

プロボクシング バンタム級10回戦  那須川天心<10回戦>WBA同級6位 ビクトル・サンティリャン ( 2025年6月8日    有明コロシアム )

<那須川天心練習公開>練習する那須川天心(撮影・小海途 良幹)
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 キックボクシングの“神童”でWBC世界バンタム級1位の那須川天心(26=帝拳)が30日、世界前哨戦となるWBA世界同級6位ビクトル・サンティリャン(29=ドミニカ共和国、14勝5KO1敗)との次戦に向け、都内の所属ジムで練習を公開した。

 天心がまたさらに進化した姿を見せた。元IBO、WBO北米スーパーバンタム級王者エリック・ロブレス・アヤラ(25=メキシコ)との2ラウンドのスパーでは、じりじりとプレッシャーをかけると、左アッパーからのワンツーをヒット。2ラウンド目には左ストレートを効かせると、ロープを背負わせてからワンツーや左右のフックで一気にたたみかけた。「無理やり中に入って、ちょっと見せようというのは正直あった」と接近戦を仕掛けた意図を説明しながら、前戦のモロニー戦では見られなかった、“追撃”のパンチを何度も披露した。

 「今までは相手軸でやって来たが、今はもう自分軸。空間と友達になって空間を支配できるようになった」。恒例となった“ガチンコ練習”をトータル10ラウンド終えると、天心節を響かせながら自信を口にした。

 世界前哨戦の相手となるサンティリャンは23年6月のWBA世界同級挑戦者決定戦で石田匠と対戦。判定で敗れたがフェイントも多彩な技巧派の相手。那須川にとってはプロ7戦目で初のサウスポー対決だが「苦手意識はない。僕は右の手が使えるのでむしろ得意な方」と力強く言い切った。

 来年にも対戦が待たれる、同じキック出身のWBO世界同級王者の武居由樹(28=大橋)は28日(横浜BUNTAI)、初回にダウンを3度奪う1回TKO勝ちで2度目の防衛に成功。「バチっと決めてくれて、チャンピオンでい続けてくれるのは凄いありがたいこと。非常に強くなっている」とライバルに刺激を受けた様子。一方で「もちろん倒したい思いもあるが、それだけがボクシングじゃない。そこ以外でも魅せられるのが多分僕だと思う。10ラウンドを通してボクシングの魅力を見せるのも、自分のやるべきことでもあるのかな」と冷静にスタイルの違いを分析した。

 ただその意気込みとは対照的に、この日のスパーリングでは力強さが増した“倒すパンチ”を披露した那須川。帝拳ジムの浜田剛史代表も「ある意味、全部完成した」と舌を巻くほどの仕上がり。KO決着で11月の世界初挑戦への道を切り開く。

 興行はPRIME VIDEOで独占ライブ配信される。

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