在阪民放アナのリレーコラム「アナランド」

読売テレビ・渡邊幹也アナ 禍福はあざなえる縄のごとし「開門福男選び」で…

[ 2025年5月27日 11:00 ]

歴史好きの読売テレビ・渡邊幹也アナウンサー。宮崎・佐土原城跡を訪れて
Photo By 提供写真

 入社3年目を迎えた読売テレビ・渡邊幹也アナウンサー(24)。「スポーツ実況に情報、報道番組。なんでもできるアナウンサーに」とマルチでの活躍を目指す。だが、渡邊アナは強運なのか、運がないのか…。多彩なエピソードの持ち主だ。

 野球少年は中学時代にヤングリーグで全国制覇。勉強との“二刀流”を目指し、兵庫・滝川高へ進学した。1年夏から背番号をもらい、1年秋から外野のレギュラーに。「5番を打ってました。でも、最高は2年春のベスト8でした」。甲子園は遠かった。

 高3の1月、兵庫・西宮神社の「開門福男選び」にチャレンジ。参加者1600人でなんと80番クジを引く幸運に恵まれた。門のすぐ前方に並ぶ大チャンス到来。一番福は遠かったが、俊足を活かして「10番目ぐらいでした」とニンマリ。だが、スタート前に運命の出会いがあった。

 日本テレビ系ワイドショー「スッキリ」のレポーターを務めていた大竹真(54)と並びが前後となり、話す機会に恵まれた。高校で野球の限界を感じ、子どもの頃から「テレビ局で働きたい」との思いが強く、大竹リポーターに「どうしたらアナウンサーになれるか?」「今やるべきことは?」など約15分ほど質問攻め。「真摯に答えていただきました。いろいろ経験を積めと」。アナウンサーへの思いが日に日に増していった。

 多くの資料を作成して両親に「アナウンサーになりたい」とプレゼンした。人生経験を積むために一人旅に出ることを願い出た。小学1年の頃から父親の影響でゲームソフト「信長の野望」を始め、「歴史、特に戦国時代が好きになりました」。歴史探訪の旅は「就活のネタ作りもあって」と積極的に全国を回ったという。

 最も印象的だったのは大学1年に回った東北地方1周の旅。お金もなく、自転車での旅で「最初は野宿しました」。城跡を見て回る楽しい旅でもあったが、スタートして6日目に宮城・石巻で自転車ごと転倒。顔面を強打して大きな擦り傷を作ってしまった。「野宿をやめて。民家1軒1軒を回って、なんとか泊めてもらえないかとお願いして…」。20軒続けて断られることもあったが「顔をケガしていて、なんとかしてあげようという優しい東北の人たちに助けられました」。童顔もプラスとなったのか。その後の14日間、各地で民家に泊めてもらい、貴重な経験を積んだ。特に青森・深浦で泊めてもらった人とは「今も交流があります」と目を細めた。

 現在は「かんさい情報ネットten!」(月~金曜ご3・50)の月・火・金曜でサブキャスターを務めている。一方でプロ野球の実況も。5月9日の阪神対中日戦(甲子園)で地上波実況デビューの予定だったが、大雨で中止。「村上投手が先発予定で、準備万端で臨んだんですが…」。ガックリ肩を落としたそうだ。

 次回のプロ野球実況は未定だが「大好きな阪神の実況をやってみたい。スポーツ、情報番組の両方で活躍する立田(恭三)先輩みたいに頑張ります」。その夢は叶うのか…。(古野 公喜)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る