二宮和也が涙　小倉智昭さんは「お父さん」「嵐のDVDやドラマ見てくれて…僕らにとって大きかった」

お別れの会に出席した二宮和也
Photo By 代表撮影

　昨年12月に膀胱（ぼうこう）がんのため亡くなったキャスターの小倉智昭さん（享年77）のお別れの会が17日、東京都港区のブルーノート東京で行われた。会に参列した嵐の二宮和也（41）が目を潤ませながら報道陣の取材に応じた。

　二宮は「ご本人は楽しい場が好きな方だったので、涙というよりはみんなで思い出を話しながら笑って送れたのかなと思っています」とお別れの会を振り返った。

　嵐と小倉さんの親交は、1999年に嵐がデビュー会見をハワイで開催した際にフジテレビ朝の情報番組「情報プレゼンター　とくダネ！」で生中継を結んでインタビューしたのが始まり。その後、嵐が大ブレークする直前の06年から5年間、日本テレビ「嵐の宿題くん」で共演。5人は「オグさん」と呼び、誕生日にプレゼントを贈り合うなど絆は深かった。

　「バラエティーを一緒にやって、初めて小倉さんの偉大さを（実感した）。この人いつ寝てるんだってスケジュールで動いている話を聞いた。何年も続いているルーティーンだと聞いて驚いた」と回想。「若者の我々が“眠い眠い”って言っていたらいけないんだって思ったことがあります」と懐かしんだ。

　小倉さんは嵐のコンサートにも度々訪れたという。「嵐のDVDやメンバーが出ているドラマや映画を別枠で時間を割いて見てくれていたのが僕らにとっては大きかったです」と感謝。「僕らが頼りなかった時は“よーし、番組に出てやるよ”って番組に出て、“こいつはこういうやつなんだ”ってプレゼンしてくれた。お父さんのようなというかお父さんでした。“こいつのこと頼むね”って番組に僕らのことを根付かせていくことをしていただいた。お父さんでしたね」としみじみ語った。

　小倉さんとのエピソードについて、「いくつになっても学ぶ姿勢を背中で教えられた。大人になるにつれて忘れちゃいけないスタンス。本当に教えられましたね」と語った。

　最後に小倉さんと会った時期について「1年以上前でしたね」と告白。「ギリギリまで心配されていたんでしょうね」と笑った。「やっぱりまだ悲しいですし、ずっと最後飯を食った時の小倉さんのままずっと思い出はありますけど、楽しいことやっていてほしいなって思う。僕らがまたバカなことをやっていたら“バカだなこいつら”って上から覗いて笑ってもらえるように我々も頑張らないといけないのかな。心配掛けることなくもういい大人なんで」と天国の“父”に誓った。

　最後に小倉さんへの言葉を求められると、「楽しんでもらいたいなって思うし、今の芸能界がどう見えているのか分からないけど、小倉さんに怒られないように頑張って働きます」と口にした。

　小倉さんは1970年に東京12チャンネル（現テレビ東京）に入社。競馬実況などで活躍する姿が故大橋巨泉さんの目に留まり、スカウトされる形で76年にフリー転身。99年から21年までフジ「とくダネ！」の総合司会を担当し、歯切れのいい司会ぶりでお茶の間で人気を博した。晩年はがん闘病が続いた。16年5月に膀胱がんを公表。18年に全摘手術を受けた。その後、21年秋に肺転移が見つかり、23年には腎盂（じんう）がんと診断され、左の腎臓の全摘手術を受けた。