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トヨタグループが豊田自動織機の株式を非公開化。モビリティカンパニーへの変革に向け連携加速

[ 2025年6月4日 08:00 ]

新たな持ち株会社設立に向けてトヨタ不動産が約1800億円を出資。トヨタグループとの連携・協調を実現へ

トヨタグループ各社はグループのさらなる成長実現のため、2023年度より資本関係の見直しに取り組んでいる。引き続き、モビリティカンパニーの最適なフォーメーションづくりやあるべき資本のあり方の協議を進め、競争力の維持・向上を図っていく考えだ。

このたびの豊田自動織機の株式非公開化にあたっては、新たに持ち株会社を設立し、トヨタ不動産が約1800億円の出資を行い、トヨタグループとの連携・協調を実現していく。トヨタ自動車の豊田章男会長はこの件に対するコミットメントの観点で10億円を出資。加えて、トヨタ自動車は議決権を持たない優先株で約7000億円を出資する。これらは上場時にトヨタ不動産、豊田章男氏、トヨタ自動車が保有していた豊田自動織機株式を売却し、改めて一部を再出資することを予定するものだ。

さらに、トヨタ自動車、アイシンデンソーおよび豊田通商は保有する豊田自動織機の株式を売却し、同時に豊田自動織機が保有する株式の自己株式公開買付けを行う。これにより、豊田自動織機と4社間の株式の持合いは解消される。なお、トヨタ自動車による優先株出資は継続する。

トヨタグループはモビリティカンパニーへの変革に向けて、ヒト、モノ、情報、エネルギーの移動に着目し、取り組みを進めている。そのなかで、豊田自動織機は「モノ」に関し、多様化・高度化する物流現場のニーズに応えるため、フォークリフトなど物流機器の自動運転技術や物流管理のソフトウエア、環境性能に優れたパワートレインの開発に注力。今後はモノの動きに関するデータ活用にも取り組む。

豊田自動織機はこのたびの株式非公開化を通じて、トヨタグループでのさらなる連携強化を図り、このような取り組みをダイナミックかつスピーディに進め、グループ変革のための「モノ」のモビリティ領域を牽引していく。

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2025年6月4日のニュース