成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳(5月第3週 週間賞)

[ 2025年5月20日 07:00 ]

<週間賞>
5の5あり 初星ありて 100セーブ
(和歌山県かつらぎ町 窪田 泰壽)


<佳作>
お立ち台 きのうはすみま せんでした
(大阪府高槻市 梅津 昭)


新潟に 2日遅れの 孝行弾
(徳島県徳島市 内田 美佐)


竹の節 今年も伸びた 3年目
(兵庫県西宮市 やぶちゃん)


負けたって 前川木浪 打ったがな
(大阪府泉佐野市 浜田 竜哉)


【講評】
 選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)


 先週はスリリングな試合が多かった。


 とりわけ首位攻防の広島3連戦は16日、初戦で敗れ「代打の神様」不在を嘆きつつ首位から陥落した。


 が、窪田泰壽さんの句で全てが分かる内容で翌17日はそれを即奪回した。


 近本選手は全方向へ自己初の5打数5安打で今季9盗塁のおまけ付きだ。


 コイキラー大竹投手は8回途中4安打2失点で今季初勝利を挙げた。


 句にはないが佐藤輝選手も今季10本目のツーベースを打った。これは入団から5年連続の2桁二塁打だ。


 かてて加えて岩崎投手が今季11セーブ目、通算100セーブを挙げ左腕史上初の偉業を成し遂げた。


 ひとつの句にこれだけ解説を書くのは初めてだ。


 その試合後、岩崎投手がお立ち台で放った第一声は梅津昭さんの句そのまんまだ。


 前日、9回に2点取られ2つ目の黒星が付いたのをまず謝った。


 大記録より先にわびるポーカーフェースに球場は大爆笑が起こった。


 13日、新潟でのDeNA戦はスタメンでショートを守った高寺選手が0―1の9回、起死回生、プロ1号の同点アーチを放った。


 母の日の2日後と内田美佐さんは詠むが、この日は彼のお母さんが観戦していたので孝行弾なのだ。


 広島キラー大竹投手初白星おめでとうとやぶちゃんさんの句。


 16日、広島に敗れ首位陥落したけど、前川、木浪両選手で2点取っているよなぁ浜田竜哉さん。


 この反骨さがうれしい。


 ▼応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールはyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を明記のこと。次回は25日必着。掲載は27日。

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