成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳(3、4月月間賞)

[ 2025年4月29日 07:00 ]

タイガース川柳
Photo By スポニチ

<月間賞>
虎球児 ムッシュに捧ぐ 初勝利
(大阪府高槻市 梅津 昭)


<週間賞>
自らを 花添え祝う 千試合
(大阪府高槻市 梅津 昭)


<佳作>
速すぎて 見えぬ江夏の ストレート
(大阪府泉佐野市 浜田 竜哉)


レジェンドの 魂に触れ 虎となる
(三重県四日市市 城 直司)


満塁に 牛若丸の 現るる
(和歌山県かつらぎ町 窪田 泰壽)


伝統戦 帰京にひとつ 花持たせ
(大阪府大阪市 後藤 憲之)


【講評】
 選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)


 「23」が投げて「23」が守って「23」が打つ。


 指揮を執るのも「23」。


 2月3日に逝った吉田義男さん追悼試合があった晴天の聖地は、伝統のT―G戦があり3日続いて熱戦だった。


 26日、大山選手が8回1死一、二塁で決勝の適時二塁打を放ち、自身の通算1000試合出場を祝った。


 梅津昭さんは、リーグ単独トップとなる今季5度目の勝利打点も祝った句で週間賞。


 魚雷バットで打ったんだって。


 25日は「タイガース・レジェンズデー」でなつかしい古虎選手の中で江夏投手がマウンドから“投げた”試球は打者・掛布選手や田淵捕手にも見えなかったと浜田竜哉さんのおかしみ句。


 このT―G3連戦の初戦を4―1でTが勝ったのはレジェンドたちの魂が選手たちに乗り移ったからだと城直司さんは詠む。


 このところ、木浪選手に代わり小幡選手がショートを守って巧守好打を繰り返している。


 今季初の6連勝で貯金6になった対G2戦目も息詰まる戦いだった。


 2―2で次の1点を争う8回、1死満塁とされ、キャベッジのライナーで左前に抜けそうな豪打をダイビングキャッチした小幡選手の超美技が、その裏の4得点につながった。

まるで吉田義男さんだと窪田泰壽さんの秀句。


 G3連戦を全てもらって6戦6勝とはならなかったのを後藤憲之さんは「花持たせ」と詠んだが、「徹」の人、吉田義男さんなら、この花をどう思うだろう。


 月間賞は、藤川監督からムッシュへの初白星プレゼントの梅津昭さんに。


 ▼応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールはyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を明記のこと。次回は5月11日必着。掲載は同13日。

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