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レクサス「GX550」が1195万円で通常販売開始! レクサス「LX600」と装備や価格の違いは?

[ 2025年6月3日 16:00 ]

ユーティリティで優れるGX、居住性と積載性が高いLX

車体のパッケージングは、どちらも同じくラダーフレームにキャビンを載せたボディオンフレーム構造となる。フレーム自体は共通でありホイールベースも同じだ。両車の基本構造はまったく同じと言ってよいだろう。ただしボディサイズはLXの方が140mm長く全長は5100mmとなっている。

どちらにも5人乗りと7人乗りの設定があるが、GXは「オーバートレイル+」が5人乗りで「バージョンL」が7人乗りとグレードによって乗車定員が変わるのに対し、LXは各グレードで5人/7人乗り仕様を選べるようになっている。また、LXは4人乗りの「エグゼクティブ」グレードを選べる点も特徴だ。

2列目後席の広さは同等となる。3列目シートを比べても大きな差はなく、広さはどちらも成人男性がなんとか座れる程度で長時間の移動には適さない。7人乗車時の荷室長はGXが287mmでLXが272mm、5名乗車時は1096mmと約1155mm、2名乗車時1763mmと2082mmとなることから、LXの全長の長さは居住性ではなく荷室空間に割り当てられていることがわかる。

それ以上に大きな違いは装備内容といえるだろう。GXの前席間のセンターコンソールに標準で備わるクールボックスが備わり、バックドアはガラスハッチのみを独立して開閉可能となっている。LXにこれらの装備や機能は備わらないが、後席にベンチレーション機能が備わるのはLXだけだ。ユーティリティで優れるのはGX、居住性と荷室空間で優れるのはLXと区別できそうだ。

レクサス GX550 バージョンL
ボディサイズ=全長4960mm×全幅1980mm×全高1920mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=2510kg
タイヤサイズ=265/65R18(前後)

レクサス LX600(7人乗り)
ボディサイズ=全長5100mm×全幅1990mm×全高1895mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=2590kg
タイヤサイズ=265/65R18(前後)

動力性能はほぼ同じ!装備の違いで悪路走破性能にも差あり

エンジンはどちらにも同形式の3.5L V型6気筒ガソリンツインターボエンジンが搭載される。トルク値は同じで、最高出力はLXの方がわずかに高くなっているが、実用上の差はほとんどないと言ってよいだろう。トランスミッションもギア比もまったくの共通であり、ガソリンモデル同士のWLTCモード燃費性能も8.1km/Lで同じ数値となる。

センターデフロック機能や電子制御ダンパーなどの装備はどちらにも搭載されており、6モードから選べるマルチテレインセレクトも共通だ。ただし、LXは全グレードに車高を4段階で可変可能な「アクティブハイトコントロール(AHC)」が備わる大きな特徴があり、それにより悪路走行の要である対地障害角も異なる。

最低地上高が215mmとなるGXの対地障害角はアプローチアングル26.0°/ランプブレークオーバーアングル24.0°/デパーチャーアングル23.0°となるが、AHCが備わるLXは車高をもっとも引き上げた状態でGXよりも優れた数値となる。

LXの最低地上高は通常200mmとなっており高速走行時の安定性も高い。AHCをもっとも低いLOWにすれば乗降や荷物の積み下ろしが楽になる点もLXの特徴だ。

レクサス GX550 バージョンL
エンジン形式=V型6気筒ガソリンターボエンジン
排気量=3444cc
最高出力=353ps/4800-5200rpm
最大トルク=650Nm/2000-3600rpm
トランスミッション=10速AT
駆動方式=4WD

レクサス LX600(7人乗り)
エンジン形式=V型6気筒ガソリンターボエンジン
排気量=3444cc
最高出力=415ps/5200rpm
最大トルク=650Nm/2000-3600rpm
トランスミッション=10速AT
駆動方式=4WD

GXとLXの関係はランクル250と300の関係そのまま

GX550のエントリーグレードは5人乗りの「OVERTRAIL+」で1195万円から。7人乗りとなる「バージョンL」の価格は1270万円で、同等のグレードとなるLX600の7人乗りは1450万円だ。デザインの違いを除けば両車はほとんど同じクルマであり、価格差は装備の差と言い換えてもよいだろう。しかし装備によって両車は大きくキャラクター分けがなされている。

GXに標準装備となるクールボックスやバックドアガラスハッチなどの装備は、アクティブにクルマを使う人に向く装備だ。バージョンLは、高めの車高による乗降をサポートする「オート電動格納式ステップ」が標準装備となり、液晶素子にかける電圧により瞬時に透過率を変更できる「調光パノラマルーフ」もオプションで装着可能だ。

LXの後席空間はGXと変わらないが、装備の違いにより高い快適性が与えられている。加えて、油圧により車高調整可能な「アクティブハイトコントロール(AHC)」はLXの象徴的な装備と言えるだろう。

GXはクルマ全体を通して、ドライバーを主体としたスポーティなキャラクターに仕上げられている。LXは後席の乗員にも配慮したうえで、悪路走行での信頼性を高める装備の数々が特徴だ。両車に設定されるオフロード走行向けモデル「オーバートレイル+」同士の装備を比べても同様の傾向が見られる。GXとLXの関係は、トヨタ ランドクルーザー250と300の関係性とおおむね同じと言ってよいだろう。

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