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トヨタ ヤリスクロス vs. 日産 エクストレイル!排気量は同じ1.5リッターでもスペックはこれだけ違う

[ 2025年3月1日 12:00 ]

TOYOTA YARIS CROSS
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NISSAN X-TRAIL

高い総合力を持つ2台

狭い道路や駐車場でも扱いやすいコンパクトなサイズでありながら、必要十分な室内空間と荷室空間が備わるヤリスクロスは、BセグメントSUVとしての高い総合力が魅力だ。

一方のエクストレイルもCセグメントSUVとしての総合力は高い。後席空間はミドルSUVとして平均的だが、ヤリスクロスに比べると広々としており、90°近くまで開くリヤドアによって乗降性にも優れる。それに加え、最小回転半径は5.4mとヤリスクロスよりもわずか0.1m大きい程度に抑えられている点も見逃せない。

5人乗車時の荷室長はヤリスクロスの820mmに対して、エクストレイルは950〜1175mmだ。7人乗り仕様が用意されるエクストレイルには、5人乗り仕様の後席にもスライド機構が備わる希少なクルマであり、居住性と荷室空間を必要に応じて調整できるメリットがある。

2名乗車時の最大荷室長はヤリスクロスの1740mmに対し、ボディサイズが大きなエクストレイルは1820mmと余裕があるうえ、シートには防水加工が施されているためアウトドアやアクティブな用途にも適している。

トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドZ
ボディサイズ=全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm
ホイールベース=2560mm
車両重量=1190kg
タイヤサイズ=215/50R18(前後)

日産 エクストレイル S
ボディサイズ=全長4660mm×全幅1840mm×全高1720mm
ホイールベース=2705mm
車両重量=1740kg
タイヤサイズ=235/60R18(前後)

同じ3気筒エンジン搭載車とは思えない動力性能差

エクストレイルはヤリスクロスと同じ1.5Lの3気筒エンジンを搭載している。しかし全車e-POWERとなるエクストレイルの動力性能はエンジンスペックに依存しない。

走行状況に応じて燃焼効率やエンジン回転数が緻密に制御される連続可変圧縮ターボエンジンが発電を担い、最高出力204ps/最大トルク330Nmのスペックを持つモーターで駆動するエクストレイルには、大排気量エンジン搭載車のような動力性能と静粛性が備わっている。

ただし、燃費性能はエンジンとモーターを必要に応じて使い分ける「THS-II」を搭載したヤリスクロスが勝る。両車のWLTC平均モード平均燃費はヤリスクロスの27.8km/L(ハイブリッドZグレード)に対し、エクストレイルは19.7km/L(Sグレード)だが、エクストレイルの燃費性能もミドルサイズSUVにとしては十分に優れたものといえる。

トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドZ
エンジン形式=直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1490cc
最高出力=91ps/5500rpm
最大トルク=120Nm/3800〜4800rpm
トランスミッション=CVT
駆動方式=2WD(FF)

日産 エクストレイル S
エンジン形式=直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1497cc
最高出力=144ps/4400〜5000rpm
最大トルク=250Nm/2400〜4000rpm
トランスミッション=単速
駆動方式=2WD(FF)

プラス120万円を支払ってでもエクストレイルを選ぶ価値はある

ヤリスクロスの最上級グレード「ハイブリッドZ」と、エクストレイルの最廉価グレードとなる「Sグレード」の価格差は約70万円だ。

価格はヤリスクロスのほうが圧倒的に安い。しかし、エクストレイルのランニングコストはコンパクトSUV並に安価でありながら、ヤリスクロスよりも広い室内空間が備わる。さらに最廉価グレードであってもエクストレイルの基本装備は充実しているため不便を感じることも少ないだろう。

ヤリスクロスの購入予算に70万円を追加で支払ってでもエクストレイルを選ぶ価値は十分にある。ミドルサイズSUV必要性とプラスの費用を両天秤にかけて、どちらのクルマが適切か判断するとよいだろう。

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