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尚弥 心身鍛えた“過去最高”の過酷トレ!従来よりも強度高めた

[ 2025年5月6日 06:15 ]

プロボクシング 世界4団体スーパーバンタム級タイトルマッチ   統一王者 井上尚弥(大橋)<12回戦>WBA同級1位 ラモン・カルデナス(米国) ( 2025年5月4日    米ネバダ州ラスベガス T-モバイル・アリーナ )

<世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチ 井上・カルデナス>強烈なパンチを見舞う井上尚弥(撮影・木村 揚輔)
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 井上は今回のラスベガス興行へ、過去最高の過酷トレで自らを追い込んできた。「強度の高い練習をやり切ることがメンタルトレーニングになる。ラスベガスでやるなら脳のスタミナや精神的な部分も大事になってくる」。元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナー、12年ロンドン五輪日本代表の鈴木康弘トレーナーの指導の下、メニューをアップデートし、従来のものよりさらに強度を高めたフィジカルトレーニングを消化。今回から新たに手と足を使って動かす有酸素運動マシン「クロストレーナー」も導入し、心身共に最高の状態に仕上げた。

 一連のトレーニングは、その先を見据えたものでもある。きっかけは、9月に対戦予定のアフマダリエフのSNSで練習動画を目にした時だった。過酷な走り込みを行う“標的”の姿に「あれだけの練習をしている。こっちも負けていられない。自分ももっと上げたい」と痛感したという。週2回午前10時から行うフィジカルトレーニングの開始時刻を30分早め、200メートルの坂道ダッシュを新たに導入。あえて体を追い込んだ状態でジムワークを敢行するなど、メニューを進化させた。

 今年12月にはWBAフェザー級王者のニック・ボールとの対戦が内定済みで、1つ上の階級でも戦える体を着実につくり上げている。12年ロンドン五輪予選の時代から井上を知る鈴木トレーナーは同五輪金メダリスト村田諒太氏と比較し「これまではフィジカルで村田さんに匹敵する日本人はいないと思っていたが、尚弥は相当な化け物。全てはこれまでの練習のたまもの」と舌を巻く。カルデナス戦も通過点と捉えていた自信は、豊富な練習量に裏付けられていた。

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