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ホープの高見亨介が王者・川満に6回TKO勝ち「偉そうなことを言っても…」リング上で世界挑戦アピール

[ 2025年4月8日 22:29 ]

日本ライトフライ級タイトルマッチ   高見亨介《TKO6回2分26秒》川満俊輝 ( 2025年4月8日    東京・後楽園ホール )

6回TKO勝ちし新王者となった高見
Photo By スポニチ

 日本ライトフライ級1位の高見亨介(23=帝拳)が王者・川満俊貴(29=三迫)を6回TKOで下し、新王者に輝いた。戦績は高見が9戦9勝7KO、川満が13戦11勝7KO2敗。

 名門・帝拳ジムのホープが世界挑戦へのアピールに成功した。王者・川満を終始圧倒し、タイトル初挑戦で初のタイトルを獲得した高見は「ガツガツくる選手で気持ちの強さを感じた。やりづらさはあったが、最後仕留められたのは自信になった」と日本王座のベルトを手に満面の笑みを広げた。

 初回から圧巻の内容だった。頭を振りながらプレスをかける王者に対し、リングを広く使いながら左ジャブを主体に手数で圧倒。接近戦に付き合わず左フック、左ボディー、右アッパーと次々にヒットさせた。6回から逆転を狙い、突進を仕掛けて王者の動きを冷静に見極め、パンチをまとめたところで防戦一方の相手を見てレフェリーが試合を止めた。

 今月5日には23歳の誕生日を迎えた。減量中でケーキが食べられなかったが、友人からは紙粘土で作ったケーキで祝福を受けた。「試合に勝ったら本物を食べようと気合が入った」と笑顔。元旦にはジムのマネジャー、長野ハルさんが老衰のため99歳で死去。「マネージャーにいい報告ができたかな」と喜びをかみしめた。

 IBF4位を筆頭に、主要4団体で世界ランク入りする。WBC3位の川満との世界ランカー対決を制し、リング上では「倒し切れたら偉そうなことを言ってもいいかな。世界挑戦させてください」と所属ジムの本田明彦会長に直談判。同会長は「あの相手をさばける選手は世界にもそういない。久しぶりに若くていいチャンピオンが出てきた」と年内の挑戦も示唆し、太鼓判を押した。

 先月王座から陥落した同門の岩田翔吉に勝利したWBO王者レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)への挑戦希望も明かし「自信がさらに確信に変わった。(世界戦を)やりたい気持ちが高まった」と話し、強烈なアピールに成功した。

 一方右目上を大きく腫らした川満は「がむしゃらにダーティーにでも勝とうと思ったが…本当にふがいない」と肩を落とした。初回終了後には“もっと打ってこい”と高見を挑発も自身の土俵に持ち込めず。「打ち合ってくれることを期待したが、相手がうまかった。まだまだです」とうなだれていた。

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