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清水聡VS阿部麗也は熱戦ドロー! フェザー級サバイバル戦は痛み分け 両者ともに「勝ったと思ったが…」

[ 2025年3月25日 22:22 ]

プロボクシング フェザー級10回戦 清水聡(大橋)《引き分け》阿部麗也(KG大和) ( 2025年3月25日    東京・後楽園ホール )

ドローに終わった阿部(左)と清水
Photo By スポニチ

 12年ロンドン五輪バンタム級銅メダリストで元東洋太平洋&WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者・清水聡(39=大橋)とWBA、IBF世界フェザー級10位・阿部麗也(32=KG大和)によるノンタイトル10回戦は1―0(97―93、95―95×2)の判定でドローに終わった。

 世界戦経験者同士のサバイバルマッチは、最後まで意地がぶつかり合った。初回から距離を取りながら右を出す清水に対し、阿部は低く構えてプレスをかけた。清水はカウンターの右を合わせながら中盤以降は再三ワンツーをヒット。対する阿部も飛び込みながら強烈な右フックを打ち込み、ロープを背負わせる場面もあったが、高い技術戦は痛み分けに終わった。

 ジャッジ1人に4ポイント差で支持された清水はドローの結果に「1人目の判定を聞いたときにこれいったかな、とは思ったが…9、10ラウンドを守りに入ってしまったのが誤算かな。勝ったと思ったが…」と左の手数の少なさを悔やんだ。

 23年7月にWBO世界フェザー級タイトルマッチで前王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)に5回1分8秒TKOの完敗を喫して以来、約1年8カ月ぶりのリング。ラミレス戦前はスランプに陥っていたことを明かし、「試合ができるような状態ではなかった」と大橋会長。一方でこの阿部戦後の清水については「ここ数年で一番いい清水が見られた」と大絶賛。清水自身も「今回自分の中では頑張れた。合格点を与えたい」と清々しい表情を浮かべ、今後については「ゆっくり休んでから考えたい」と話した。

 一方の阿部も「効いたパンチがなかっただけに判定結果にはもやっとする。しっかり勝って“お疲れ様でした”と引導を渡さないといけなかったが、正直悔しい」と唇を噛んだ。世界初挑戦となった昨年3月の前王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に8回TKO負け後、再起2連勝とはならなかった。清水との再戦については「次につながるとも思えないし、もう僕にも時間がない」と消極的で世界再挑戦に向けて進む意向。日本同級3位に位置し、次戦は同王座決定戦に臨む可能性も浮上する。

 この日は32歳の誕生日。「勝って最高のバースデーにしたい」と話していたが「誕生日と思いたくないような日になった。天は自分に味方しなかった」と苦笑いを浮かべ「ボクシングは難しいですね」とやり切れない思いを口にした。

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