比嘉大吾9・3武居由樹戦へ練習公開 「鍵は距離」 ムエタイ・吉成名高とのスパーで対策万全
プロボクシングWBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹(大橋)<12回戦>同級1位・比嘉大吾(志成) ( 2024年9月3日 東京・有明アリーナ )

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プロボクシング元WBC世界フライ級王者で現WBO世界バンタム級1位の比嘉大吾(28=志成、21勝19KO2敗1分け)が19日、同級王者・武居由樹(27=大橋、9勝8KO)戦に向け都内の所属ジムで練習を公開した。
約6年5カ月ぶりの世界戦へ比嘉は自然体を強調した。「6年ぶりに(世界戦が)決まったな、という気持ち。ドキドキ、ワクワク?そうですね。いつもの試合と変わらない。目の前の試合に勝ちたい気持ちが強い」。
K―1出身の武居に対しては「勝負の鍵は距離じゃないですか。離れている距離だとやっぱり武居君の倒しっぷりが出ると思う。自分がどれだけ中に入れるか。距離次第になると思う」と警戒。ムエタイのラジャダムナンスタジアム3階級王者の吉成名高(23)ともスパーリングも行うなど、独特の距離感を持つ武居対策は万全だ。
デビューから15連続KO勝利の日本タイ記録を持つ比嘉だが、18年4月のWBC世界フライ級タイトルマッチの前日計量で体重超過。同級王座を剥奪され、試合でもクリストファー・ロサレス(ニカラグア)に9回TKO負け。次戦は同一戦以来6年ぶりの世界戦となり、その間の期間について比嘉は「あっという間。いろんなことを学びすぎて忘れました」とおどけながら「まず体重を意識しないといけない」と自虐的に振り返りながら次戦へ気を引き締めた。
体重超過によるライセンス無期限停止処分が明け20年2月に復帰した比嘉について、デビュー時からコンビを組む野木丈司トレーナーは精神面での変化を感じとっていた。4回TKO勝ちした昨年大みそかの試合数カ月後の練習中、比嘉が「自分に勝つって気持ちいいですね」と打ち明けたことがあった。これまで激しい練習に弱音を吐いていた比嘉からは想像できない姿を見た同トレーナーは数日後、比嘉を喫茶店に呼び出し「ここからはちゃんと本腰を入れてやろう」と活を入れた。
以降は比嘉の練習に臨む姿勢が見違えるように変わった。同トレーナーは「僕しかわからない感覚だが、気持ちが入ってるパンチと、そうでないパンチをミットで受けるとびっくりするくらい違う。今は(世界王者だった)フライ級時代の懐かしい感じ」と比嘉の世界戦にかける思いの強さを感じとっていた。
この日の公開練習ではシャドーとサンドバッグ打ちに加え、10秒間のランニングマシン全力ダッシュ後、サンドバッグ打ちを10秒間行う異例のハードトレーニングを2ラウンド敢行。「野木さんこれ公開練習ですよ。普通は軽くやるものですよ」と膝に手を置き、苦悶の表情を浮かべた比嘉を横目に野木トレーナーは「いつもは1分を10セットやります」と笑顔を見せながらがら、愛弟子の王座返り咲きへ確かな自信を得ている様子だった。
比嘉が次戦に勝てば6年5カ月ぶりの王者返り咲きとなり、国内では高山勝成の5年11カ月を超えて最長となる。「バンタム級は今盛り上がっている。今後どうなるか分からないが、まずは(WBOベルトを)獲ることを考える」と足元を見つめながら「激しい熱い試合になりますよ」と報道陣を笑わせていた。
試合当日は世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋、27勝24KO)―元IBF同級王者テレンス・ジョン(TJ)・ドヘニー(37=アイルランド、26勝20KO4敗)とのダブル世界戦となり、興行はレミノで独占生配信される。
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