尚弥 “最強証明”Sバンタム級で長期政権狙う!新階級理想の完全体へ「3年はかかる」

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プロボクシング日本人2人目の4階級制覇を成し遂げ、WBC&WBO世界スーパーバンタム級新王者となった井上尚弥(30=大橋)が一夜明けた26日、横浜市内の所属ジムで会見した。転級初戦で無敗のスティーブン・フルトン(29=米国)にTKO勝利。今後は、年内に史上初の2階級4団体統一を達成したとしても、約3年はスーパーバンタム級で長期政権を築く考えを明かした。
傷一つない顔で会見場に現れた井上。快挙を成し遂げた夜は興奮から一睡もできなかったそうで、「それだけこの試合に懸けてきた気持ちが強かったことを改めて感じた。自信になったし、一ついいキャリアを積めたのかな」と高揚感を隠さなかった。
適正階級と考えてきたスーパーバンタム級初戦でいきなり無敗の王者に圧勝。米興行大手トップランク社のプロモーター、ボブ・アラム氏は将来的な井上の5階級制覇の構想を明かしたが、井上はきっぱりと言い切った。
「(減量が)きつきつになるまでこの階級にいようと思います。無理して(階級を)上げることは自分の中では考えてない」
約2年かけて、この階級で戦う体をつくってきた中で「少しずつ筋肉をつけていかないと意味がない。3年はかかるかな」とじっくり時間をかけ理想の完全体を仕上げ、長期政権を築く意向を示した。
試合後、WBA&IBF統一王者のマーロン・タパレス(31=フィリピン)との年内の4団体統一戦の構想を明かした大橋秀行会長(58)も井上の考えを尊重。「今年中に4団体統一戦をしてから、来年にカシメロやネリ、そういった選手と試合をするのが一番盛り上がるんじゃないかな」。日本人ファンになじみのある同階級のビッグネームを井上の次期ライバル候補に挙げた。
4団体統一後も、同階級でとどまる意向を明かした井上は「自分も現役生活が残り限られてるので、そこ(相手)次第ですかね。本当にやる意味がなくなったら、階級も考える」と将来の道筋を思い描いた。
《パッキャオ氏も絶賛》4階級制覇した井上は海外からの注目がさらに高まった。6階級制覇のマニー・パッキャオ氏(フィリピン)はツイッターで「彼は特別なファイター」と絶賛した。スポーツ専門局ESPNは「世界中でベスト」と評した。大物プロモーターのボブ・アラム氏はフェザー級で5階級制覇に挑ませる構想を持っており、同じ興行で清水聡にTKO勝ちしたWBO世界フェザー級王者のロベイシ・ラミレス(キューバ)が相手の有力候補。「日本の皆さんにラミレスの強さを知ってもらって、井上との対戦に興味を持ってもらいたかった」と説明した。
【井上の来年以降の相手候補】
☆ルイス・ネリ(メキシコ) 元WBC世界バンタム、スーパーバンタム級王者。現WBC2位でWBC王座挑戦権を保持。18年、山中慎介との世界戦では体重超過で王座剥奪。薬物使用疑惑など“悪童”で知られる。
☆ジョンリール・カシメロ(フィリピン) 元WBO世界バンタム級王者で世界3階級制覇王者。現WBC6位。これまで井上に対しSNSで挑発的な発言を繰り返すなど対戦を希望してきた。
☆亀田和毅(TMK) 元世界2階級制覇王者で現WBA世界スーパーバンタム級1位。WBAから前WBA&IBF世界同級王者ムロジョン・アフマダリエフとの同級挑戦者決定戦の指令を出されている。
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