【センバツ】東洋大姫路 プロ注目の阪下漣「そこに向かって一戦一戦…」横浜に雪辱Vを誓う

[ 2025年3月8日 05:01 ]

第97回選抜高校野球   東洋大姫路―壱岐 ( 2025年3月20日    甲子園 )

対戦が決まり健闘を誓う壱岐の浦上主将(左)と東洋大姫路の渡辺主将
Photo By 代表撮影

 第97回選抜高校野球大会(18日から13日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が7日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社で行われ、3年ぶり9度目の出場となる東洋大姫路(兵庫)は、第3日第3試合で21世紀枠で初出場の壱岐(長崎)との対戦が決まった。プロ注目の最速147キロ右腕・阪下漣(3年)は、昨秋の明治神宮大会で敗れた横浜(神奈川)と決勝の舞台で再戦し、リベンジを果たすべく意気込んだ。

 練習中に抽選結果を確認した東洋大姫路の阪下は、真っ先に横浜を探した。宿敵の名は、自校と決勝まで対戦することのない反対ブロックに入っていた。互いに勝ち進み、選抜の決勝で雪辱する――。自身が描くシナリオの条件はそろった。くじ引きを担当した主将の渡辺拓雲(たくも=3年)が練習場に戻ってくると、すぐさま「ナイス!」と伝えた。

 「途中段階ではなく決勝で戦いたいと思っていました。決勝でリベンジするために冬場も頑張ってきた。先を見ているわけではなく、そこに向かって一戦一戦やるだけです」

 横浜とは昨秋の明治神宮大会準決勝で対戦し、延長11回タイブレークの末に1―3で敗れた。阪下は150球を投じて11回を1人で投げ抜くも、「左右二枚看板」である奥村頼人(3年)と織田翔希(2年)の継投策の前に屈した。試合後、以前から交流のある相手主将の阿部葉太(3年)や奥村頼には「リベンジするから」と連絡して宣戦布告。再戦を見据え変化球の向上などに取り組んできた。

 目標を遂行するためにも絶対に落とせない初戦は第3日第3試合に決まり、岡田龍生監督から「こっちから調整のことは何も言わないから、自分で状態をマックスまで上げてほしい」と伝えられた。その言葉の意味するところは、初戦の先発登板から逆算して調整してほしいということに他ならない。すでに全出場校の映像は確認済みで、「どういう相手か理解できている」と21世紀枠校・壱岐の情報も頭に入っている。

 「1年秋からエースナンバーを背負わせてもらい、初戦の難しさは分かっている。甲子園で完封することは目標だけど、個人の結果にこだわるのではなく、勝利のためにゼロを並べたい」。すでに知名度は全国区ながら、甲子園は初出場。鮮烈な聖地デビューで勢いに乗り、決勝まで駆け上がる。 (河合 洋介)

 ○…東洋大姫路は過去8度の選抜初戦で完封した投手はいない。今春、阪下が初戦で完封勝利を挙げれば選抜では同校初となる。ちなみに夏の甲子園大会では過去3度、初戦で完封勝利した投手(77年松本正志、82年中島大作、85年豊田次郎)がいる。

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