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矢吹正道は聖帝サウザーの名言「引かぬ!媚びぬ!省みぬ!」を胸に因縁のダイレクトリマッチに臨む

[ 2022年3月17日 16:51 ]

漫画「北斗の拳」の登場人物、サウザーのTシャツを身につけた王者の矢吹正道(左)と寺地拳四朗
Photo By スポニチ

 プロボクシングWBC世界ライトフライ級タイトルマッチの調印式と予備検診が17日、京都府宇治市のBMBジムで行われ、初防衛を狙う王者・矢吹正道(29=緑)、挑戦者で同級1位の寺地拳四朗(30=BMB)ともに異常なしと診断された。

 会見後の写真撮影で矢吹が迷彩柄の上衣を脱ぐと、拳四朗が即座に反応して笑った。矢吹が身につける黒いTシャツにプリントされていたのは漫画「北斗の拳」の登場人物、サウザーだった。南斗鳳凰拳伝承者で「聖帝」を名乗る強面だが、物語前半のクライマックスであるラオウとの戦いまでにケンシロウが倒してしまう“中ボス”という印象のキャラクター。選択の理由を問われた矢吹は「引かぬ!媚びぬ!省みぬ!」というサウザーの名言を紹介し、王者としての誇りを胸に大一番へ臨む気概を示した。

 付け加えた説明の一言もふるっていた。「パチンコではサウザーが勝つんで!」。パチンコ台の北斗の拳シリーズは人気機種。“中ボス”扱いのサウザーが登場するリーチ演出は大当たり期待度が低く、遊戯者はケンシロウがサウザーに敗れるシーンばかりを見ている。19日のリングではパチンコ台の演出同様に拳四朗を圧倒する意気込みだ。

 Tシャツの一件で、なごやかな雰囲気に変わったものの、それに先立つ会見は決戦ムードが充満していた。矢吹は「今までで一番強い拳四朗選手と戦えると思うので、ワクワクしている。バッティングのことは気にしていない。前回同様にアグレッシブにいく」と宣言。一方の寺地も「戦術は今までと変わらない。自分のスタイルを貫き通して圧勝したい」と自信満々だった。

 今回と同じ京都市体育館で昨年9月に対戦した際は矢吹が10回TKO勝ちで新王者となった。その後に寺地陣営が故意のバッティングがあったとする意見書を日本ボクシングコミッションへ提出。その主張は認められなかったものの、WBCの指令により決定した“因縁のダイレクトリマッチ”。

 前回からレフェリーとジャッジ1人が交代する。オフィシャル4人のうち2人が交代しての再戦。この点について、矢吹は「自分はそこまでポイントを気にせずに戦おうと思っている。ジャッジも人なので、世間の目を気にして自分にポイントを与えづらいと思うが、そこまで気にしていない」と話した。寺地は「(前回は)ジャブをあまり(ポイントとして)取ってもらえなかったので、ジャブから右をしっかり返していければ」と確実にジャッジの支持を得る戦いを意識している。

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2022年3月17日のニュース