31日から早慶戦 早大小宮山監督「怒濤の“5連勝締め”」へエース伊藤樹フル回転も

[ 2025年5月30日 19:50 ]

31日からの早慶戦に意欲を燃やす早大・伊藤
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 【伊藤幸男の一期一会】連盟創設100周年を迎えた東京六大学春季リーグの最終カード、早慶戦があす31日から行われる。3季連続優勝がかかる早大は連勝なら勝ち点4、9勝4敗で並ぶ明大との優勝決定戦に進む。早大・小宮山悟監督(59)は頂点へ3連勝が必須条件にも「風が吹いている」と前向きに捉えた。

 100周年にふさわしいというべきだろう。今季は劇的なドラマに満ちあふれていた。第4週の立大―早大戦は立大・丸山一喜(3年)が史上初となる延長戦での逆転サヨナラアーチ。その2週後に早大のエース伊藤樹(4年)が明大相手にリーグ史上25人目の無安打無得点試合を達成。こちらもサヨナラ勝利でのノーノーは史上初の快挙だ。立大戦で勝ち点を落とし崖っ縁に立たされながら、再び息を吹き返した小宮山監督はプラス思考でナインを鼓舞した。「野球の神様のお陰で自力優勝が復活した。もちろん宿敵の慶応も意地をぶつけてくるだろうけど、我々もこの状況で張り切らない訳がない」。その先に見据えるのは明大との優勝決定戦。小宮山監督は「怒濤(とう)の5連勝を期待しています」と19日の明大2回戦白星から“5連勝”というワードを掲げた。

 負けたら終わりのトーナメントへ、伊藤に全てを託すつもりだ。あすの初戦はもちろん、明大との優勝決定戦にも先発予定。さらに「出来れば使いたくないけど」と前置きししつつ、逆転Vへの3連勝へ「使わなければいけない状況なら2戦目も使う。その試合に最善を尽くさなければ次はない」とエースのフル回転を示唆した。

 西東京市の同大室内練習場で最終調整した伊藤も真剣な表情で切り出した。「早慶戦に連勝して優勝決定戦も勝つには、まず初戦を僕で取ることが大事」と話すと「ワセダの伝統を結集した日に勝たないといけない。個人的にはノーヒットノーランをした次の試合で醜態をさらす訳にはいきません」と締めた。

 記者は両軍ナインが100年の重みをかみしめつつ、名勝負として新たな1ページを刻むことを信じている。 

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