コンビニ弁当、本当に体に悪いの?添加物が不安なので内科医に聞いてみた

[ 2025年3月20日 09:00 ]

「コンビニ弁当は体に悪い」と言われますが、毎日食べなければ大丈夫なのでしょうか。それともたまにでも健康にデメリットがあるのでしょうか。

栄養面や添加物の目線から、医療法人愛晋会中江病院 内視鏡治療センターの中路幸之助先生に聞いてみました。

コンビニ弁当はそんなに体に悪いの?

中路先生:コンビニで売られているお弁当そのものが体に悪いと思われがちですが、体に悪いとは言い切れません。

「バランスのとれた健康的な食事」を求めているのであれば、選ぶものや食べる頻度によっては健康的でない場合もあります。

コンビニ弁当を食べるデメリットとして考えられるのは「塩分や脂肪分が多い・栄養バランスが偏っている・カロリー過多になりやすい」の3つです。

デメリット1 塩分や脂肪分が多い

中路先生:多くのコンビニ弁当は、味を良くするために塩分や脂肪分がたくさん含まれていることが多いです。

塩分や脂肪分が多いことで血圧の上昇や肥満、心疾患などのリスクが高まる可能性も考えられます。味付けの濃いもの揚げ物が多いお弁当は注意が必要です。

デメリット2 栄養バランスが偏っている

中路先生:手軽に食べられるのが魅力のコンビニ弁当ですが、その分栄養バランスが偏っている場合があります。

とくに食物繊維や野菜が不足していることが多く、ビタミンやミネラルが十分に摂れないことも。

たまに食べるのには便利ですが、コンビニ弁当ばかりを毎日食べていると栄養バランスが偏ってしまい、健康に悪影響を及ぼすことも考えられます。

デメリット3 カロリー過多になりやすい

中路先生:コンビニ弁当は揚げ物や炭水化物の量が多いものがたくさんあります。そのようなお弁当ばかりを頻繁に食べていると、肥満や生活習慣病のリスクが増加する可能性があります。

頻繁にコンビニ弁当を利用する場合は、なるべく揚げ物や炭水化物の量が少ないものを選ぶといいでしょう。

「コンビニサラダやカット野菜は栄養がない」ってホント?

次:「食品添加物が健康に悪い」説はどうなの?

「食品添加物が健康に悪い」説はどうなの?

中路先生:コンビニ弁当には保存料などの添加物が使われていますが、少量であれば体に入っても問題ないと考えられています。

添加物や保存料は国の基準に基づき、安全性が確認された量で使用されています。短期的な摂取であれば体に害を及ぼすリスクは低いでしょう。

添加物の中には体の代謝や解毒作用に負担をかけることが指摘されているものもありますが、これは大量摂取や長期接種した場合です。

そのため、コンビニ弁当1つを単体で見たときに使用されている添加物の量では、体に害を及ぼすリスクは低いと考えられます。

毎日、大量に食べ続けていると大量摂取になってしまう危険があるので、できるだけコンビニ弁当に頼りすぎず、日頃から添加物が使われていない食材を使用した自炊の食事を摂るように心がけることも大切です。

加工肉は「大腸がんリスクを高める」ってホント?ハムやソーセージ、赤身肉を食べ過ぎるリスクとは

合成着色料や防腐剤など一部の添加物に関しては、敏感な人はアレルギー等を引き起こす可能性もあります。

自分の体質をしっかり理解して、お弁当を食べた後に具合が悪くなったりした場合にはすぐに食べるのをやめ、医師に相談しましょう。

「赤色3号」の発がん性リスクは?食品添加物は本当に危険なのか。体に与える影響とは

監修者プロフィール

医療法人愛晋会中江病院 内視鏡治療センター
中路 幸之助先生

1991年に兵庫医科大学を卒業後、兵庫医科大学、獨協医科大学を経て、1998年医療法人協和会に所属。2003年から現在まで、医療法人愛晋会中江病院の内視鏡治療センターで臨床に従事している。専門分野はカプセル内視鏡・消化器内視鏡・消化器病。学会活動や論文執筆も積極的に行っており、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員、日本消化管学会代議員・近畿支部幹事、日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医・代議員を務めているほか、米国内科学会(ACP)の上席会員(Fellow)でもある。

<Edit:編集部>

※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2025年3月20日のニュース