ききみみ 音楽ハンター

根本要「なんとかなる」「歳の数だけ楽しい」 スタレビの曲が響く人続出…人生を「肯定させてくれる」

[ 2025年2月26日 18:00 ]

最新アルバムについて語ったスターダスト☆レビューの根本要
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 【ききみみ 音楽ハンター/根本要インタビュー<2>】4年半ぶりのオリジナルアルバム「星屑冒険王」を26日に発売した人気バンド「スターダスト☆レビュー」。リーダーでボーカル&ギターの根本要(67)へのインタビュー特集・第2回は、同作に込められたポジティブなメッセージについて掘り下げる。(萩原 可奈)

 生成AIの楽曲が反面教師となって大きなテーマが決まった今回のアルバム。スタレビファンでもあるシンガー・ソングライター馬場俊英との詞共作、旧知の音楽仲間・佐橋佳幸、サポートメンバーも務める添田啓二らをアレンジャーに迎え、根本が行う「スタレビ再構築」のサポートを求めた。

 「変な話、今回は僕と違う角度から提案をしてくれる人じゃなく、味方になり手助けしてくれる人が必要だった。僕が今のスタレビを作る道が見えてたから、それを後押しして一緒に歩んでくれる人とやりたかった」

 NHK「みんなのうた」(2~3月放送)に選ばれた「ナントとカナルの物語」の制作から着手した。「みんなのうたはアニメーションも含めて音楽をちゃんと伝え、多くの年代に波及させてくれる番組だと思う。だからどんな世代でも自分の生活や人生に投影できる曲がいいなと。僕が選んだ言葉は“なんとかなる”だった」という。

 「みんな頑張ってるけど大抵うまくいかない。その時に、今の世の中って切り捨てちゃうけど、そんなことないよ、と。今日失敗しちゃったけど明日は来るし、何かやってみよう。なんとかなるぜって。こんな世の中だけど、なんとかなるよなって書いたら、馬場君から“ナントとカナルの物語”って2人の主人公の名前にしたアイデアがLINEで来た。うまいこと書くなあ!って。馬場君と作ることで、想像力がいっぱい湧いてきた」

 同曲はメロディーも歌詞も優しさや癒やしにあふれ、ファンからも多くの反響が寄せられている。「日々頑張っていく中で、これでいいんだよねって肯定させてくれるって…。うちの曲は、できるだけ自分がやってきたことを肯定したい、否定したくないっていうのがあるから」と笑顔で語った。

 楽曲「冒険王」でも、「歳の数だけ楽しい」というポジティブなキーワードが印象に残る。「今、僕はデビューした頃よりも、20年前よりも、楽しく音楽ができてる。それは何より年齢を重ねてきたことだなって思うの。それで“歳の数だけ楽しい”って言葉が浮かんだ」と振り返る。「最初は年寄りの歌を書き始めたけど、60代でも20代でも冒険心は変わらずある、どの年代にも年を重ねてきた楽しみがあるはず」と表現をかえることに。同世代に限らず各年代に響く曲が誕生した。

 最終回の第3回は、根本が休養中のメンバー林“VOH”紀勝への思いや、変わらぬ音楽愛を明かす。

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